異常気象から住まいを守る ワンランク上の防水対策

陸屋根はシート防水が高いシェア
屋上利用を想定した工法も

早川ゴムは、フラットな陸屋根向けに、シート防水工法「サンタックIBシート防水」の提案を強化する。RC・PC下地から金属下地、木造下地まで幅広く対応し、住宅から非住宅まで、さまざまな建築で採用されている。

揮散・浸出の少ない高品質な可塑剤を用いることで、長期間、日光にさらされても変質しにくい特性を持つほか、ビニル系塩ビシートの劣化を抑制して、長期渡り防水機能を発揮し続ける。防水保証10年の2倍以上、20年の耐用年数を有する。また、水蒸気を透過する性能を持ち、下地の水分をシート表面から徐々に排出するため、脱気筒を設置する必要もない。さらに自己消火性能も有しており、ゴムシート防水層と比較して、外部からの飛び火に対して、優れた難燃性を発揮する。

早川ゴムが、強風対策を考慮して開発した、木造建築の陸屋根向けのシート防水工法「BM‐W工法」のイメージ。ボンドで防水シートを強固に下地に接着する

同社の営業本部建築用防水材グループ 沼田勝己課長は「近年、大雨は増加する傾向にあり、フラットな屋根や屋上の防水対策に関する問い合わせも増えているが、新築時から、多少の勾配を設ける、あるいは、オーバーフロードレインを設けるといった対策で、排水能力を高めておくことが基本的な対策になる」と話す。

また、住宅、非住宅を問わず、最近増えているのは、屋上を有効活用したいという要望だ。しかし、シート防水の上にウッドデッキなどを直接敷いてしまうと、人が頻繁に活動すれば、シート防水自体が痛みやすくなり、通常、15年ほどで必要になるメンテナンスまでの期間が短くなり、作業も大掛かりなものになってしまう。そこで開発したのが、「サンタックIB SKY LIVING SYSTEM」。シート防水と一体化できる塩ビ被覆したベース金具などで構成するシステムで、防水シートと同じ防水性、耐久性を確保しながら、専用の大引・根太などと併用することで、簡単にウッドデッキなどを設置でき、防水シートの劣化も抑制できる。メンテナンス時には、簡単にウッドデッキを取り外すことができ、通常通りの手順で防水シートの張り替えができる。新築だけでなく、改修工事にも対応する。

また、木造建築向けに、強風対策の防水シート工法「BM‐W工法」もラインアップする。専用のボンドを、木造の下地に塗布し、その上に防水シートを施工することで、より強固に防水シートを接着させることで、強風エリアにも対応できるようにした。