スギ無垢材で高機能木製サッシ 青森に国内最大級の製造ライン

東京組が専門子会社を設立

フラットな屋根が印象的な木造の工場。内部は丸太4本を十字に組んだ柱が10m スパンで林立する。製造ラインの木工機械はすべてイタリア製。第19回(2018年度)JIA環境建築賞・一般建築部門優秀賞、2017年度ウッドデザイン賞をそれぞれ受賞している

日本では窓と言えばアルミサッシが主流だが、欧米では断熱性能が高く、デザイン性にも優れた木製窓の人気が高い。そうした世界標準の窓を日本でも普及させることを目指し、代表的な国産樹種であるスギを使用して高機能木製窓を製造しているメーカーが青森県にある。

この会社は、東京・城南地区を中心に注文住宅を年間200〜300棟建設している有力工務店の(株)東京組が2016年に設立した、その名も(株)日本の窓(社長=津田大二郎・東京組副社長)。東京組では、20年ほど前からイタリアの有力メーカーであるPB FINESTRE社(PB社)の木製窓を輸入し、自社物件を中心に使用してきた。その実績から「機は熟した」(津田社長)と判断。PB社から技術供与を受けて国内で製造することにし、日本の窓・十和田工場を立ち上げた。

場所は八甲田山を遠望する十和田市内の田園地帯。遠目にもそれと分かる木造の工場にはイタリア製の木工機械を配置した国内最大級の製造ラインが敷設され、2017年春から製造を開始している。製造能力は月産60窓で、木製窓の製造工場では国内最大規模。


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