New   2026.8.20

パナソニック ホームズ、2030年に向け都市部の賃貸事業強化へ

新築・ストック垣根超えた「循環型」へ組織改革

 

パナソニック ホームズが2030年度に向けた事業戦略を発表した。新築戸建中心のビジネスモデルから新築・ストックを融合させた「循環型ビジネス」への転換を図り、特に都市部の賃貸事業を強化する方針を示した。

2030年に向けて「循環型ビジネス」への転換戦略を語る藤井社長

パナソニック ホームズの2025年度の売上高は前年比4%増の3883億円、営業利益も同27%増の161億円と、ともに過去最高を達成した。都市部での賃貸併用住宅や地域特性を盛り込んだエリア商品「日本の家」などの訴求により新築事業が好調であったことに加え、リフォームや買取再販などのストック事業が大きく伸び、業績をけん引した。

藤井社長は「24年の社長就任時に掲げた30年の売上高5000億円、利益250億円という数字の目処が立ってきた」と手応えを語り、さらに30年度に向けて「循環型ビジネスへの展開」を進めるとした。

新築、ストックといった社内組織の枠を撤廃し、新築からアフターメンテナンス、リフォーム、買い替えへと繋ぐシステムを構築する。26、27年度を基盤づくりの期間と位置付け、28年度以降に生産性を改善し、成長していくシナリオを描く。

PLTと連携しランドセット強化

改革におけるポイントの1つが、都市部の賃貸事業強化である。藤井社長は「工場でいい品質のものをつくり世の中に出せば売れる、という時代ではない。お客様を起点にバックキャストしたときに我々には何ができるのか。新築事業がどうあるべきかということを考え、まずたどり着いたのが都市部の賃貸事業強化」と説明する。需要が集中する都市部の賃貸事業を成長ドライバーと位置付け、30年度の賃貸事業の売上高目標を、25年度比45%増となる2560億円に設定。全社売上高の半分を賃貸関連事業で稼ぐ計画とした。

賃貸の主力商品である多層対応の「ビューノ」

賃貸事業のうち主力となる新築事業では、最大9階建てまで対応可能な多層階賃貸住宅「ビューノ」を東名阪、福岡などの都市部を中心に提案を強化する。さらに単身、若年夫婦、アクティブシニア層など様々なライフスタイルに対応した賃貸住宅商品の拡充も図る。

また、土地と建物をパッケージで提案・販売する「ランドセット」にも親会社であるプライム ライフ テクノロジーズ(PLT)と連携しながら注力する。都心部の土地を仕入れ「ビューノ」を建築し、高利回り・高付加価値な資産として投資家に提案していく。ランドセット事業の26年度の売上高は約7億円の見込みだが、30年度には300億円まで伸ばす目標を掲げる。

26年4月には、首都圏を対象とした専門子会社「パナソニック ホームズ建設」を設立し、施工体制を強化。同7月には賃貸事業の戦略から営業までを担う「特建事業推進プロジェクト」を立ち上げるなど、賃貸事業へ注力する体制を整えた。

規格型住宅拡充で第一次取得層ニーズに対応


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