こども家庭庁「こども白書」 「誰でも通園制度」が本格開始 深刻化する「孤立育児」に光
松戸市では地域連携の先進例も
「こども白書」では、2026年4月から全国の自治体で本格実施が始まった「こども誰でも通園制度」についてまとめている。日本の保育政策は、長年にわたり共働き世帯の増加に伴う待機児童の解消に主眼が置かれてきた。しかしその裏で、「孤立した育児」が見過ごされてきた経緯がある。白書によると、0歳から2歳までの乳幼児の約6割(23年時点)が未就園児であるという。核家族化や地域コミュニティの希薄化が進む現代において、未就園児を育てる家庭の多くが、保護者以外の大人や同年齢のこどもと触れ合う機会が少ないまま、閉ざされた家庭内で育児不安や強いストレスを抱えている。
こうした課題に対応するため、保護者の就労要件にかかわらず、すべての子どもの「育ち」と「保護者のウェルビーイング」を応援する仕組みとして、「こども誰でも通園制度」が創設された。24年度の試行的事業(118自治体)、25年度の法制度化を経て、26年4月、全国一斉運用がスタートした。
対象となるのは、0歳6か月から満3歳未満の未就園児。最大の特徴は、保護者の就労や疾病などの「就労要件」を一切問わない点にある。利用者は、居住する自治体から認定を受けることで、国が定める基準である「月10時間」の範囲内で、時間単位で柔軟に保育所や認定こども園などを利用できる。保育士が不足している中、全国どの地域でも質・量ともに提供体制を確保できる現実的なラインとして「月10時間」が設定された。

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