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2020.6.30

コロナ緊急対策で公共建築の木造化・木質化を助成

構造材の助成率は1平方メートルあたり3万9000円

新型コロナウイルスの感染拡大により、丸太や木材製品の在庫が増加し、価格が下落していることを受けて、林野庁は、公共建築物などの構造材、内装材、外構材への木材製品の利用促進を支援する「過剰木材在庫利用緊急対策事業」を実施する。中大規模木造市場の拡大に向け強力な追い風になりそうだ。


新型コロナの影響で、輸出が停滞し、丸太などの国内在庫が増加する傾向にある。画像はイメージ

新型コロナウイルス感染拡大を踏まえた緊急経済対策として成立した令和2年度1次補正予算で、農林水産省は、「国産農林水産物等販売促進緊急対策」に予算1400億円を確保した。新型コロナの影響で在庫の滞留などが生じている牛肉、果物、林水産物などについて、農林漁業団体、品目別団体などが行う販売促進の取組みなどを支援する。

「過剰木材在庫利用緊急対策事業」は、「国産農林水産物等販売促進緊急対策」の一環として木材利用促進を目的に実施するもの。新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、輸出の停滞などにより、丸太・木材製品の在庫の増加、価格下落といった影響が生じていることから、同支援事業を通じて、輸出できずに行き場のなくなった原木在庫の解消を目指す。

製材品素材の在庫量の推移

農林水産統計の製材統計をみると、令和2年4月の製材用素材の在庫量は前月に比べて5000立方メートル増加し396万6000立方メートル。1月の348万6000立方メートルから増加傾向で推移している。

また、合板統計をみると、令和2年3月の単板製造用素材の在庫量は前月比9.4%増の73万8708立方メートル。令和元年10月から増加傾向が続いていたが、コロナショックの影響などで一気に跳ね上がった。

素材価格の推移(全国)

木材価格をみると、令和2年5月のすぎ中丸太(径14〜22㎝、長さ3.65〜4m)の立方メートルあたりの素材価格は前月に比べて2.4%減の1万2000円。令和元年12月の1万3500円から下落傾向が続いている。

CW法の登録、JAS材の使用
両方満たせば10件超の申請も可能

「過剰木材在庫利用緊急対策事業」では、(一社)全国木材組合連合会が事務局を務め、地域の木材関連団体を通じて申請を受付け、助成金交付を行う。

公共建築物などの施工者などが申請を行う。対象物件は、学校、保育園、病院、老人ホーム、駅舎など、公共建築物等木材利用促進法に基づく公共施設、災害対策基本法に基づく指定公共機関の施設など。新築、増改築、修繕などをする助成対象の床面積が建築物の居住部分を除き、10平方メートルを超えることも条件となる。6月1日から申請受付けを開始。第一期の申請期間は10月30日まで。

構造材を用いて木造化を図る際の助成率は、床面積1平方メートル当たり3万9000円。事業申請時、または交付申請時に申告する延べ床面積に3万9000円を乗じた金額、または交付申請時に申告する構造材利用費(仮設工事費、基礎工事費、木工事費及び内装材利用費)の2分の1――これら3つの金額のうち、最も低いものが助成金の額となる。床面積1平方メートル当たり3万9000円で試算すると、例えば、延べ床面積2000平方メートルの建築物では、7800万円の助成が受けられる。

内装木質化を図る際の助成率は、壁及び天井の仕上げで利用面積1平方メートル当たり1万2000円。床の仕上げで同7000円。ただし、構造材を用いて助成を受けた事業者は、同一物件で内装木質化の助成を受けることはできない。

外構材については、塀または柵の場合は1mあたり0.04立方メートル以上、塀または柵以外の外構施設の場合は0.2立方メートル以上利用することが助成の条件。ただし、一定区域において複数の外構施設を木質化する場合には、すべての外構施設の木材利用の合計が0.5立方メートル以上であることが条件。上限は3000万円とした。

施工者が、構造材、内装材、外構材の区分ごとに助成金を申請できるのは3件以内に制限した。

ただし、「合法伐採木材等の流通及び利用の促進に関する法律(クリーンウッド法)」に基づく登録を受けていること、もしくは4件目以降の申請でJAS材を利用すること、いずれかの条件を満たすことで4件以上の申請が可能。さらに、両方とも満たすことで10件以上の申請も可能になる。

中大規模木造市場拡大へ
大型予算で強力な追い風

利用期を迎えた国産材活用、SDGsといった観点から、中大規模建築の木造化、木質化を図る機運が高まっている。今回、コロナ緊急対策として大型予算が付いたことで、さらに市場拡大の強力な追い風になりそうだ。林野庁木材利用課は、「国産農林水産物等販売促進緊急対策の一環として実施するもので、木材利用に限定して予算枠を設けているわけではないが、申請に応じて柔軟に対応していきたい」としている。

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2030年住宅への設置率6割は可能か
初期費用、条件不利地域へのソリューション

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現状の設置率は1~2割とみられ、非常に高い目標と言える。
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