「たなべ未来創造塾」のOB、異業種交流が好循環を創出 英語の講師から人気パン店経営者への華麗な転身も
case4. 和歌山県田辺市その①
和歌山県田辺市が富山大学との連携で2016年から始めた人材育成事業「たなべ未来創造塾」が注目されている。毎回12名の塾生を迎え、2019年2月に3期生の塾生が卒業。2期24名から17もの起業が誕生した。また塾生の相互の連携と仕事のマッチングで新商品開発も生まれている。
塾は20代から40代までで、地域で起業や新たな事業構想などをもつ世代を中心に、面接をして塾生として迎えスキルアップの講座で創業や新規事業につなぐというもの。塾は14回構成。市を取り巻く経済、人口、動向など、緻密なデータを出し、また実践家をゲストに迎えるなどして総合的な観点から、これからの事業プランを、それぞれに具体的に作りあげプレゼンテーションをして実現につなぐというもの。塾には日本政策金融公庫などの金融機関も入り、事業計画のサポートも行う。
2期生で、塾の途中からパン屋「焼きたてぱん D’oh!(ドウ)」を計画し2018年2月に創業し話題になったのは、店主の淺賀由貴乃さん(28)。
パン店は、商店街の元洋服店だったところ。ガラス張りで中の様子がわかる店ということから出店を決めた。彼女、塾に入る前は、創業する気も、地元の田辺市で仕事をする気も、さらさらなかったという。
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