国交省、住宅瑕疵担保履行制度10年目の見直しへ 既存住宅での瑕疵保険の普及などが焦点

消費者保護の充実策も検討

  


国土交通省は「制度施行10年経過を見据えた住宅瑕疵担保履行制度に関する検討会」を設置し、初会合を開催した。本格的なストック活用型社会へと移行し、既存住宅流通・リフォーム市場の重要性が高まる中で、既存住宅などに係る住宅瑕疵保険(2号保険)の普及促進などを焦点に議論を進め、約2年後の制度改正につなげていく方針だ。

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住宅瑕疵担保履行法の完全施行から2019年10月に10年が経過する。新たに設置した検討会では、この10年で得られる住宅瑕疵保険の実績など各種データ・知見や、ストック活用型社会への転換による既存住宅流通・リフォーム市場の重要性の向上といった市場環境の変化を踏まえ、「消費者が安心して既存住宅の売買やリフォーム等ができる環境の実現に向け、住宅瑕疵保険の普及をどう進めるか」「住宅トラブル発生時における消費者保護を図るために改善すべき点はないか」といった、現行制度の課題の把握や制度の改善策について検討を行う。

検討会の冒頭、国土交通省の住宅局の長谷川貴彦住宅生産課長は「住宅瑕疵担保履行法の施行から10年が経とうとしているが、単に欠陥がでたときに保険が下りるというだけではなく、この制度と連動している紛争処理の仕組みや、第三者検査、あるいは今回の検討会のテーマである新築以外の分野でも、瑕疵保険の制度が広がってきている。10年前の法律をつくった時よりも大きな形で育ってきている。さらに制度をどのように充実を図っていくのか。2年をかけて検討を進めていきたい」と挨拶した。

既存住宅売買瑕疵保険は5年で約3倍増加

とくに既存住宅流通・リフォームに係る住宅瑕疵保険(2号保険)のあり方は今後の議論の大きなテーマとなる。

同検討会では、「既存住宅売買瑕疵保険の申し込み件数の推移」などのデータが示された。既存住宅売買瑕疵保険の付保率は上昇傾向にある。その主な要因として、住宅ローン減税の要件のひとつになっていること、既存住宅の買取再販事業者者が販売ツールとして活用していることなどがあげられた。2013年時点で2.4%(4077件)であった付保率は。2017年度時点で8.2%(1万3864件)にまで上昇。住生活基本計画では2025年までに付保率を20%にまで高めるという指標が掲げられている。

検討会に出席した委員からは、「既存住宅流通・リフォーム市場の拡大に向け充実する、安心R住宅制度などの各種施策を横断的に見て比較し、見直すべき点を把握していく必要がある」といった意見が出された。

既存住宅売買瑕疵保険の申込件数(戸数ベース)の推移
※暦年ベースでカウント。H25年は1~9月分を通年に換算したもの。(資料)「住宅・土地統計調査」(総務省)
※H26年以降は調査結果がないため、H25年水準の169,000戸と仮定

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