増加するヒートショックを防げ! 設備機器メーカーで新提案が加速
低温注意喚起、湯はり連動暖房、ミストシャワー、IoT見守りなど
脱衣所でも温度差解消を提案 新製品の投入が盛んに
ヒートショック対策として、浴室だけでなく、脱衣室に暖房を提案する動きも活発化してきている。
浴室に加えて脱衣室にも暖房を設置することでさらに温度のバリアフリー化を図れる。また、在来浴室から断熱性能の高いシステムバスにリフォームしたが、脱衣室は寒いままといった家庭もあり、脱衣室に暖房を入れたいというニーズもある。
このため、パナソニック エコシステムズは昨年10月に脱衣室用の暖房衣類乾燥機を発売した。それまでは、要望があれば浴室用の製品を脱衣室に設置していたが、脱衣室専用製品を開発したことで、防水処理などが必要ないため、1万円ほど安価に提供できるようになった。
脱衣室用暖房乾燥機では、1.3kWのセラミックヒーターを採用し、在来木造の1.5坪の脱衣室なら5℃の室温を10分で約20度まで上げられる。電気式であるため、簡単な電気工事を行えばすぐに利用でき、施工性にも優れる。
狙った場所をピンポイントで集中暖房する「スポット気流」と、脱衣室全体を暖房する「ワイド気流」の二つのモードを備えている。
ダイキン工業も脱衣所などの非居室用エアコン「ココタス」を来年2月27日に発売し、ヒートショック対策や快適性の向上に取り組む。ココタスの最大のポイントは、非居室の小さなスペースでも取り付けやすいように、幅46mm×380mm高さ175mmという非常にコンパクトな設計であること。従来、非居室用として使われてきた「天井埋込カセット形」のエアコンと比較して、化粧パネルの約68%の小型化に成功。
特にスペースの狭い廊下でも、照明などに干渉することなく設置することができる。従来よりも小型のファンを新開発し、エアコン内の構造も変えたことで、大幅は小型化に加え静音性も実現している。
また、従来の居室用エアコンでは、非居室の小さなスペースに対してパワーが強すぎて、温め過ぎてしまったり冷やし過ぎてしまったりと、快適な室温の維持が難しかった。このため、ココタスでは200Wという低電圧でも安定して機能する冷媒制御技術などを開発し設定温度到達後もきめ細やかな運転を可能にしたことで、小さなスペースでも室温の変化を1℃以内に抑えることを実現している。
このほか、長府製作所も最近、ヒートショック対策として、脱衣室やトイレ用の壁付けグラファイトヒーターの販売を開始。
パーパスも温度のバリアフリー化を推進するために脱衣室での暖房に関心を持っており、様々なメーカーなどと連携して提供していくことも視野に入れている。
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