住宅 |  2020.6.3

大和ハウス、距離・時間にとらわれない暮らしを具体化

アフターコロナも見据え、IoT活用したコンセプトハウスをオープン

新型コロナウイルス感染症によって、これからの働き方や住生活に変化の兆しが見えはじめている。こうしたな、大和ハウス工業は、IoTを活用し、距離や時間にとらわれない暮らしを具現化したコンセプトハウスをオープンさせた。


コンセプトハウスをオープンさせたのは、同社の戸建分譲住宅地「セキュレアシティ藤沢 翼の丘」(神奈川県藤沢市)。近年の自然災害、新型コロナウイルスの影響によって、家に居ながら仕事や教育、買い物など、多岐に渡ることを行うことが求められようとしている。

こういった生活変化に対応するために、コンセプトハウスでは距離や時間にとらわれない暮らしを実践するための住まいを具体化したという。

例えば、壁面の一部にプロジェクター2台を使用した大画面とインターネットを通じて、人のつながりをつくるIoT空間「α-rium(アルファリウム)」(仮称)の試作を設置。テレワークや遠隔医療、遠隔学習などに利用でき、離れた場所にいても同じ空間にいるようなコミュニケーションの実現を目指している。

人のつながりをつくるIoT空間「α-rium(アルファリウム)」(仮称)

遠隔医療という面では、家族のヘルスケアデータ(体温、体重、血圧、睡眠状態)を日々蓄積し、異常があった場合に通知したり、「α-rium」を使ってリモート往診ができる仕組みなども構築していきたい考えだ。

住まいの状態や家族間の情報を共有するコミュニケーションIoTディスプレイ「α-board(アルファボード)」(仮称)の試作も展示している。自然災害の発生時に避難情報や今すべき行動などを通知するほか、家族の間のコミュニケーションツールとしても利用できる。

コミュニケーションIoTディスプレ「α-board(アルファボード)」(仮称)
コミュニケーションIoTディスプレイ「α-board(アルファボード)」(仮称)

大和ハウス工業では、住環境にまつわる課題解決をサポートするためのサービスを具体化するために、「Daiwa Connect」プロジェクトを2017年に始動。「誰でも、すぐに使えるスマートホーム」の提供を目指し、新たなサービスプラットフォームの開発に着手している。今回のコンセプトハウスもその一環として開設したもの。

IoTを活用したスマートハウスをめぐる状況は、新型コロナウイルスを経験したことで新しい局面を迎えるかもしれない。住まいが、仕事の場になり、エンターテインメントなどの娯楽を楽しむ場になり、そして家族が長い時間を過ごす団らんの場になる―。そのことを自粛期間中にあらためて実感した人も多いはずだ。

IoT機器を連携させることで、住まいの多機能化を図るためのインフラを整備できることを、大和ハウス工業のコンセプトハウスは示そうとしている。 また、これまでのスマートハウスをめぐる議論は、どうしてもハードや接続方法など中心に行われてきたが、IoTを住まいのインフラとして捉えなおすことで、今後はそのインフラを活用してどのようなサービスを提供し、住まいで発生する多様なニーズに対応するのかといった方向へ議論がシフトしていくだろう。Withコロナのなかでオープンした同社のコンセプトハウスは、その先鞭をつける存在のひとつになりそうだ。

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