New   2026.9.15

熊本地震の建物被害の原因究明へ 国交省・建研が初委員会

「低層木造」と「使用継続性」を軸に分析

 

国土交通省及び国立研究開発法人建築研究所は、8月31日に令和8年熊本地震における建築物構造被害の原因分析を行う委員会(第1回)を開催した。建築構造の専門家等を委員とし、建築物の構造被害の原因分析を行うとともに、分析を踏まえた対策の方向性を検討した。

第1回会合では現地調査に基づく速報報告がなされ、各委員の質疑・議論を経て今後の検討事項と分析方針が確認された。

委員会における主要検討事項の第一は、「低層木造建築物の被害」だ。8月31日公表された国総研の速報レポートでは、築45年超とみられる建物の倒壊が多く確認されており、高木直人 住宅局建築企画担当参事官は「新耐震基準導入前の建物で被害が多かった」とした上で「特に今の時点では委員の間で耐震基準に関する議論はなされてはいない」と述べた。

今後は日本建築学会が実施する「悉皆(しっかい)調査」(一定エリアを区切り構造・年代を問わず全数調査する手法)と連携し、被害の定量的分析を進める方針が確認された。悉皆調査により、被害の割合的な分析を行う。また、認定長期優良住宅や耐震等級2・3取得住宅の被害状況を調査し、建築基準法レベル(耐震等級1相当)との比較による耐震性向上効果の検証も行う。さらに、前回(10年前)の熊本地震後に耐震補強を実施した建物の効果についても、可能な限り調査・分析する方針が示された。

国土交通省第2会議室で第1回の建築物構造被害の原因分析を行う委員会が開催された


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