HOMMA 日本でスマートホーム展開を本格化 東京に拠点開設、28年までに年間1000戸へ
シリコンバレーに拠点を置くスマートホーム・スタートアップのHOMMA groupは、日本国内での事業拡大を目指し、東京拠点を新設した。
同社は2016年の創業以来、建築とテクノロジーを融合させた独自のスマートホーム・ソリューションを提供している。
同社の最大の特徴は、スマートスピーカーなど、後付けのスマートホーム機器に頼るのではなく、住宅の設計段階からテクノロジーを組み込む「ビルトイン・インテリジェンス」にある。家中に配置されたセンサーが人の動きを検知し、照明のオンオフや調光、空調、ブラインドなどを自動で制御。住人がアプリやスイッチを操作する手間を極限まで減らし、操作不要の生活を実現する。
また、単なる効率化ではなく、住む人の幸福度を高めることを目的としていることも同社のスマートホームの特徴だ。例えば、一日の時間帯に合わせて光の色温度や明るさを自動調整し、睡眠の質や健康状態を改善するサーカディアンリズム照明などに豊富な知見と導入実績を持つ。
さらに、センサーを活用し、外出時の異常検知や、独居高齢者の見守り機能も備えている。セキュリティと見守り機能の開発にも注力する。

これまでは米国市場を中心に、自社開発物件やライセンス供与を通じて、照明や空調、セキュリティなどが自動制御される「ビルトイン・インテリジェンス」を備えた住宅を展開してきた。自社での物件開発からスタートし、現在はそのノウハウとテクノロジーを外部のデベロッパーへ提供するライセンス事業へと拡大している。オレゴン州ポートランドでの賃貸住宅開発では、周辺相場より10%高い家賃設定ながら入居率100%を維持するなど、高い付加価値を証明した。
日本でも大手デベロッパーとの提携が進んでおり、新築分譲・賃貸マンションへの導入が始まっている。例えば、長谷工コーポレーションが開発した新築賃貸マンション「ブランシエスタ木場」(2025年10月竣工)に、建築融合型スマートホームシステムを提供。全129戸のうち11戸に、建築段階から照明や空調を統合した独自の「ビルトイン・インテリジェンス」を導入した。
今回の東京拠点(渋谷区西原3丁目)の開設は、日本市場におけるデベロッパーやハウスメーカーとの連携強化を目的としている。日本展開の本格化により、少子高齢化に伴う見守り需要や、住宅の付加価値向上を求める国内不動産市場の課題解決に寄与することを目指す。今後は東京拠点を中心に、日本独自の住習慣に最適化したソフトウェアの開発や、パートナー企業との事業展開を加速させる。本間毅代表取締役は「2028年までに年間1000戸への導入を目指している。住宅そのものを『OS化』することで、より快適で健康的な住環境を日本全国、そして世界へ広げていきたい」と述べた。





