建築コンソが建材の回収・循環プラットフォーム 建材メーカーのボトルネックを解消へ
Housing Tribune Weekly vol.785
(国研)建築研究所の外郭団体「建築研究開発コンソーシアム」は、「サステナブル建材の開発と評価に関する研究会」を立ち上げ、正会員、準会員、学術会員を対象に、参加者募集を開始した。東京大学大学院 新領域創成科学研究科 社会文化環境学専攻の清家剛教授が委員長を務める。
2026年3月に閣議決定された新・住生活基本計画では、「既存建築の本格的な利活用」に大きくウエイトを置く方針が示された。既存建築を良質な資本として維持していくための改修技術の確立、市場の整備が求められる一方で、近年は、地球環境および経済安全保障の観点から、解体せざるを得ない建物に対する「資源循環」をどう確立していくのかも重大テーマとなっている。
建物の総重量の約8割から9割を占める「鉄」「コンクリート」「木材」という主要な構造材料の資源循環の取り組みは着実に進んでいる。鉄は、市場での価値が高く、自律的なリサイクルルートが完全に確立している。コンクリートと木材については、2002年に施行された「建設リサイクル法」により、分別解体とリサイクルが厳しく義務付けられている。一方で清家教授は「今後の課題は、当時は現場の負担を考慮して義務化対象外となった資材の循環。現在のカーボンニュートラルの潮流において、これらのリサイクル・リユースをいかに進めるかが次のテーマとなる。しかし、資材の循環を進める上で、最大のボトルネックは、『建材メーカーは、解体現場の廃棄物に直接触れる権限もルートも持っていない』という構造的な問題」と指摘する。
こうした課題を踏まえて今回、発足する新しい研究会では、大学、清水建設などのスーパーゼネコン、積水ハウスなどの大手ハウスメーカーが幹事となり、そこに多くの建材メーカーを呼び込む形で「サステナブルな建材の回収・循環スキーム」の共同研究をスタートする。従来の「発注・受注」の上下関係を超え、ゼネコンやハウスメーカーが自社の解体現場を実証実験の場として提供することで、建材メーカーが実際の廃棄資材にアクセスできる環境が整う。多種多様な建材が求められる非構造分野を対象にサステナブル建材の研究開発や普及展開の取り組みをサポートする仕組みの構築を目指し、議論を深める。
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