工務店の存在意義

在来工法の分野ではオープンな形で工業化が進んできた。工務店の大半は大工を社員化せずに外注の大工に依存している。また、流通事業者を通じて建材を調達し、外部のプレカット工場で加工済みの木材を使用する。加えて、ソフトメーカーのCADなどを使用して図面を描いている。全てオープンな仕組みを活用して住宅を建てられる仕組みが整っている。しかし、「こうしたオープンな生産資源は住宅着工数が減少し市場が縮小していく中で市場拡大を前提としたバージョンアップは止まり、かつてのように自由に使えるものではなくなってきている」と東京大学大学院 工学系研究科建築学科専攻の権藤智之 特任准教授は指摘する。住宅需要の減少に伴い、これまで当たり前だった前提が崩れつつあるのだ。

地域住宅産業の担い手の主体と言える工務店。その存在意義をどう再定義していくのか。岐路に立たされている(画像はイメージ)


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