国民一人ひとりの住宅ニーズにきめ細かく対応 総力戦でカーボンニュートラル実現へ

国土交通省 住宅局長 塩見英之 氏

6月28日に国土交通省住宅局長に就任した塩見英之氏は、建設専門記者会の共同インタビューに応じた。「国民一人ひとりの様々な住宅ニーズにきめ細やかに対応していきたい」と就任の抱負を述べ、カーボンニュートラル実現や、既存住宅流通市場拡大などに向けた住宅行政施策の方向性を示した。

国土交通省
住宅局長 塩見英之 氏

──住宅局長就任の抱負を。

住宅は国民にとって最も身近な存在です。国民一人ひとりの置かれている状況はそれぞれ異なっていますから、住まいのニーズも様々です。また、同じ人でも、ライフステージの変化に応じてニーズも状況も変わります。従って住宅行政の使命は、そうした様々なニーズや状況に寄り添い政策的に応えていくということだと考えています。自ずと仕事の幅は広くなります。大変な面もありますが、直接、国民の幸せに貢献できるという使命感を持ちきめ細かく対応していきたいと思っています。

また、住宅局の仕事は、関係の事業者の方々と一緒に、国民の住生活の向上を図っていくということが求められます。民間の事業者はパートナーとも言える存在であり、そうした民間事業者の様々な創意工夫を勉強し、また、皆様の声をよく聞き、認識を共有し、直面する課題などもよく理解した上で、行政としてどういうことをやるべきか誤りなく判断していきたいと思います。

建築物省エネ法が改正
省エネ基準の義務化で対象は30倍に

──改正建築物省エネ法の全面施行に向けての対応は。

関係する方々に、必要な情報を伝え、施行に当たり混乱のないように最大限務めていくことが最大の使命だと思っています。国民の皆様からの期待もあったからこそ、最終的には国会で審議を通していただき、法律が改正されました。それを円滑に執行することは行政の責任です。例えば、住宅のトップランナー制度に分譲マンションも追加するという改正を行いましたが、分譲マンションを供給事業者などに対して、こういう基準、制度で運用するということを、できるだけ早く、かつ分かりやすく情報発信をしていきたいと考えています。


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