アキュラホーム、原田環境大臣と意見交換
木をプラスチックの代替品に
宮沢社長がプラスチックごみの海洋汚染で原田環境大臣と意見交換を行い、木製ストローなどについてプレゼンテーションを行った。
アキュラホームの宮沢俊哉社長が、環境省の「海洋プラスチック官民イノベーション協力体制」意見交換会で原田義昭環境大臣と面談し意見交換を行った。
プラスチックごみの海への投棄による海洋汚染が世界的に大きな問題となる中、環境省は問題解決に向けて「海洋プラスチック官民イノベーション協力体制」を構築、代替素材開発やeコマース、途上国支援などの分野で革新的な取り組みを行う企業・団体・研究者と意見交換を行っている。
環境省は今年6月に日本で開催されるG20 に向けて「プラスチック資源循環戦略」をまとめ、使い捨てプラスチックの排出量を2030 年までに25%削減する目標を打ち出している。その取り組みの一つとして「プラスチック・スマートキャンペーン」を実施し、環境保全の取り組み事例を広く募集。同キャンペーンに賛同した350 件以上の事例のなかから、我が国の叡智・イノベーションを結集したものにより「海洋プラスチック官民イノベーション協力体制」を構築し、これらの取り組みなどをG20 環境・エネルギー関係閣僚会議を通じて世界に発信していく考えだ。
量産化、耐久性向上などさらなる開発を進める
5月17 日に開催された第8弾の意見交換会は、アキュラホーム、レンゴー、フタムラ化学の三社が環境大臣を訪問。アキュラホームは国産材を使った木製ストロー、レンゴーはセルロースビーズによるプラスチックビーズの代替、フタムラ化学はセロハンによるプラスチックの代替と、木材をさまざまな形で活用することでプラスチックの代替を図る取り組みについて説明した。
アキュラホームの宮沢社長は、木製ストロー「AQURAS(アキュラス)」についてプレゼンテーション。「AQURAS」は、間伐材を含む国産材を薄くスライスし、ストロー状に巻き上げたもので、この手法によるストローの開発は世界初のもの。同社はカンナ削りの技を伝え、日本文化を次世代につなぐ取り組みを行っているが、木製ストローはこのカンナ削りの技でつくられた削り華を巻くという手法を取る。
日本で使われているプラスチックストローの10%と世界で使用されるストローの1%、約31億本を置き換えることで、年間6200t のCO2 削減効果があると推定されるという。
今後、このストローの量産化をはじめ、耐久性を高めたストローの開発などを進めていく考えだ。
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