集成材などのJASに保存処理の項目が追加
関連事業者からの強い要望を受けて実現 中大規模木造市場などでの普及拡大に期待
農林水産省は、集成材、LVL、合板のJASに、関連事業者からの強い要望を受けて木材保存処理の項目を追加した。公的なお墨付きが付くことで、中大規模木造市場などでの普及拡大が期待されている。
製材のJASには、保存処理の項目が設けられ、細かな基準が定められている。一方で、集成材やLVL、合板については、保存処理薬剤の接着性能への影響が不明であったため、保存処理の項目は設けられていなかった。現在、保存処理を施した集成材、LVL、合板については、AQ認証と呼ばれる認証制度で品質・性能が認められたものなどが流通している。(公財)日本住宅・木材技術センターが品質・性能試験を行い、規定の基準をクリアしていると認めたものに対して民間規格としてAQ認証マークを付与している。
しかし、ここにきて、集成材、LVL、合板業界などから、JASを改正し、木質保存処理の項目を新設してほしいという要望が強まっていた。その背景には、中大規模木造市場が拡大するなかで、木造建築の発注者であるゼネコンなどから、性能・品質面で、より信頼性の高い構造材を求める声が高まってきていることがあげられる。とくに、国家規格であるJASマークの付いたものを求める声が高まってきていた。
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