建材・設備メーカーが相次いで値上げを実施 円安に伴う資材高の直撃に資源依存からの脱却の動きも
Housing Tribune Weekly vol.762
円安の進行に伴う原材料やエネルギー価格の高騰、さらに「物流2024年問題」に伴う輸送コストの増大などの影響を受けて、建材・設備メーカーの値上げが相次いでいる。特に輸入に依存する原材料の価格上昇は、メーカーの収益構造を根底から揺さぶっており、2024年から2026年にかけて断続的な製品価格の改定が行われる事態となっている。
LIXILは、2026年春に大規模な改定を行う。水栓金具(平均15%)の値上げ幅が特に大きく、キッチンやトイレも平均6%程度、住宅用サッシ・ドアや金属サイディング、エクステリアなどが平均5%程度上昇する。
YKK APは、住宅用商品・エクステリア商品・金属外装材・ビル用商品について、2026年5月1日受注分から、価格を約5~10%上げる。エクステリア商品・金属外装材は2025年4月以来の値上げとなる。堀秀充会長は「1ドル155円前後の水準になると、材料費は約10年前に比べて2倍以上になっている。2013年に売上高4000億円で、営業利益300億円の過去最高益を出したが、2025年は売上高5670億円で、営業利益150億円と、2013年に比べて利益は半分しかない。円安が進む今、本当に厳しく、価格については値上げをせざるを得ない状況」と話す。
その他、三協立山 三協アルミは、2025年10月から、カーポート、フェンスなどのエクステリア主力商品について平均11%(10~15%のアップ)の価格改定を実施している。TOTOは、2025年10月に価格改定を実施。衛生陶器を約5%、ウォシュレットを約3%、水栓金具を約2%、ユニットバス・システムバスを約3%、洗面化粧台を約2%上げた。パナソニックは、2026年1月から配線器具、ブレーカなどを約10~50%上げた。ノーリツは、2026年3月からガスふろかまを約13%、4月から石油給湯器を約2%~13%上げる。
2026年も円安基調は続くと見られている。日米金利差縮小にもかかわらず円安が進行している背景には、日銀の慎重な利上げ姿勢、財政規律への懸念、対米投資85兆円、AI関連投資によるドル需要増加などの様々な要因があるとされる。いずれにせよメーカーにとって円安による資材高が収益を圧迫する厳しい市場環境は続きそうだ。
一方で、単なる値上げによるコスト転嫁に留まらず、メーカー各社は「資源依存からの脱却」を目指した抜本的な対策を講じて始めている。
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