2025.4.14

4月13日から6ヵ月間、大阪・関西万博が開幕 ロボット活用の実証実験など、未来社会を疑似体験

Housing Tribune Weekly vol.724

 

4月13日の大阪・関西万博開幕に先駆け、9日にメディアデーが開催され、報道関係者約4000人超が来場した。10月13日までの万博開催期間中には、次世代ロボット技術などを用いた実証実験なども実施、来場者は未来社会を疑似体験することができる。

大阪大学大学院基礎工学研究科の石黒浩教授がプロジェクトマネージャーを務める、シグネチャーパビリオン「いのちの未来」では、人間の分身としてアバターを遠隔操作し来場者を案内・誘導する実証実験を実施する。内閣府が推進する大型研究プログラム、ムーンショット型研究開発事業の一環で、「2050年までに、人が身体、脳、空間、時間の制約から解放された社会を実現」するという目標などを掲げ、「誰もが自在に活躍できるアバター共生社会の実現」を目指す。今回の実証実験の目的は、サイバネティック・アバター(通称:CA、遠隔操作ができるロボットアバターやCGアバター)を遠隔操作する基盤システム・CA基盤の長期運用(6カ月)による実証実験と、CAを活用する未来社会をパビリオンで疑似体験した来場者を対象とするCAの社会受容性の調査だ。パビリオンの1階と2階に配置した異種のCA(設置型2体、移動型10体)が来場者に案内・誘導サービスを提供する。これらのCAにはAIも搭載されており、CAのうち9体の移動型CAは、パビリオン内の他の演出装置と連動して自動的に来場者を誘導。来場者がCAを取り囲むなどイレギュラーなことが起これば、パビリオン内の遠隔操作室から遠隔操作者がCAの動きや発話を操作して対応する。一方、パビリオンのエントランスに設置したCGアバターは、高齢者やコミュニケーションに難しさを抱える障がい者が、大阪府堺市、東京都中野区、長崎県長崎市の遠隔地から操作し来場者に声掛けする。石黒教授は、「誰もがアバターを活用して、身体的な能力を拡張しながら常人を超えた能力で様々な活動に自在に参加できる。教育、仕事、医療、日常、我々の生活の中にアバターを取り入れて未来を変えていきたい。日本がこれから直面する人口減少の深刻な問題にも、アバターを使えば労働力を増やすことができる」と話す。


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