ユニークさを問い続ける ストック活用、サスティナビリティ経営などに注力
三菱地所レジデンス 代表取締役社長執行役員 明嵐二朗 氏
三菱地所レジデンスがメディア対象の社長懇談会を開催、4月に社長に就任した明嵐二朗(めあらし・じろう)氏が市場の変化を踏まえ、今後の事業方針と経営の考え方について語った。
建築費高騰は大きなリスクに
金利上昇にも注視

代表取締役社長執行役員 明嵐 二朗 氏
現在のマンション市場については、堅調のなかにあるとみています。今期の売上物件は90%強まで契約が進んでおり、モデルルーム来場者も昨年比で少し上がっています。ただ、注視しなければいけないポイントは多々あります。まず、建築費の上昇です。今のところ工期が遅れている物件こそありませんが、ナフサの影響が数カ月遅れで出てきており建築単価が上がり、ビジネスのなかで大きなリスク要因であり、不確定要素です。
今後、おそらく下がることはなく、いかにキープできるかに取り組んでいます。例えば、統合調達によりユニットバス、システムキッチン、食器棚、建具、機械式駐車場など10項目以上についてメーカーとダイレクトに取引するなど、さまざまな努力を行っていますが、なかなか下がらない。例えば、20坪のマンションは、一昔前は、専有床坪単価100万円であったが、現在は少なくとも200万円、つまり4000万円が建物の原価です。23区内の良いマンションと言われるものは6000万円と言われており、土地代が6000万円だと、それだけで原価は1億2000万円です。ですから私たちとしても注視しているし、これからも下げる努力を続けなければいけないと思っています。
もう一つが金利です。現在のレベルでは、劇的に冷や水になるという状況ではないと思っていますが、今後、どのような影響を与えるのかを注視していかなければならないと思っています。
政策金利の利上げについて、分譲マンションにおいては、やはりアゲインストだと考えています。小幅で上がっていくとすれば、その時々に駆け込み需要が起きるが、長期的にみれば大きな懸念要素だと思います。
賃貸マンションについては、逆に言えば、分譲マンション購入を手控えた人の受け皿という意味もある。積極的に賃貸を選ぶのではなく、自分が満足できる仕様、エリアのなかで選ぶならこれしかないという選択肢として消極的に選ばれるかもしれません。このような需要は、今後、一定程度増えていくのではないでしょうか。
一方で、金利のある世界のなか、株式を中心とした金融資産の値が上がっていく。金融資産を持つシニア層は結構おり、ある程度の富裕層が予算を持ってシニアレジデンスに取り組む人が増えてくると思います。ただ、金利が上がり苦しくなる方もおり、高齢者の嗜好、需要は二極化していくと思っています。

[プロフィール]
略歴:1969年、石川県生まれ。92年に三菱地所に入社、パートナー事業部、企画部、経営企画部などを経て、2011年にメック eco ライフ取締役、2016年に三菱地所アジア社、2021年に三菱地所総務部長、2024年に三菱地所レジデンス常務執行役員 兼 三菱地所グループ執行役員、2025年に三菱地所レジデンス取締役専務執行役員 兼 三菱地所グループ執行役員、2026年4月に現職
掲げたメッセージは1000億、700億、1対1
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