先行する5事業者に聞く 住宅ストック市場攻略のポイント
2026年は、ストック市場の環境整備が大きく進む年になりそうだ。
26年春の住生活基本計画策定に向け議論が進められているが、25年11月に示された素案には、2050年の社会を見据え、住宅政策の大きな方向性として、「市場機能の進化によるストック価値の最大化」と「人生100年時代の住生活基盤の再構築」が新たに掲げられた。
一方で、新築市場がシュリンクする中で、既存住宅流通・リフォームへのシフトが叫ばれて久しい。
直近10年間の既存住宅流通・リフォーム市場の推移をみると「微増または横ばい」であり、目標値には届いていないのが現状だ。
既存住宅の質への不安や、資産価値を評価する仕組みの未整備、空き家の流通停滞など、様々な課題が指摘されている。
こうした課題を一つひとつクリアし、住宅ストック循環システムを構築し、既存住宅流通・リフォーム市場を活性化させていくには、どのような取り組みが有効なのか、この分野で先行する5事業者の取り組みを通じてヒントを探った。
戦後、住宅不足のなかで住宅施策が強く推進され、長く新築マーケットを中心に住宅市場が形成されてきた。しかし、住宅ストック数が世帯数を上回り“住宅余り”の時代に入り、空き家問題が深刻化するなど、状況は大きく変わってきている。総務省の「令和5年 住宅・土地統計調査」によると、居住のある住宅ストック総数は約5567万戸(23年時点)であるが、そのうち80年以前に建築されたものが2割弱を占める。また、現行の省エネルギー基準を満たす住宅は約18%、一定のバリアフリー化が行われている住宅の割合は45%である。こうしたなか住宅行政も新築分野からストック分野へと大きく舵を切り、施策が進められている。この市場形成に向け、長期優良住宅化リフォーム、履歴情報整備、インスペクション、安心R住宅、買取再販、リースバックなどさまざまな側面からの施策が進められ、補助や税制などの支援策が取られている。
また、空き家問題も大きな社会問題になっている。その空き家のなかでも特に問題視されるのが「賃貸・売却用及び二次的住宅(別荘など)を除く空き家」、つまり使用が想定されておらず、放置されている空き家だ。総務省の「住宅・土地統計調査」によると、2023年10月時点の空き家数は約900万戸であるが、そのうち「賃貸・売却用及び二次的住宅(別荘など)を除く空き家」は約385万戸、空き家総数に占める割合は42・8%と約4割を占める。その内訳をみると、一戸建住宅が約285万1000戸と最も多く約8割を占める。その対策推進のため、国は15年に「空家等対策の推進に関する特別措置法」(空家対策特措法)を施行、23年12月には同法を改正し対策の強化を図った。こうした動きの一方で、民間でも空き家を巡り新たな動きが出始めており、「空き家市場」という新たなマーケットが生まれようとしている。
既存住宅流通・リフォーム市場は横ばいで推移
一方で、直近10年間の既存住宅流通・リフォーム市場は横ばいで推移する。12年に国土交通省がまとめた「中古住宅・リフォームトータルプラン」では、20年までに中古住宅・リフォーム市場を倍増させ、20兆円規模のマーケット形成を目標として掲げた。ただ、20年に同目標は達成できず、後の住生活基本計画(全国計画)の見直しで修正された。21年3月に閣議決定された同計画では、18年に12兆円であった既存住宅流通・リフォームの市場規模を30年に14兆円とする成果指標が掲げられている。
既存住宅流通及びリフォームの市場規模について、個別の推移を見ると既存住宅流通の市場規模(※国土交通省 令和6年度 政策チェックアップ評価書)は4.5兆円(18年)→4.6兆円(23年)、リフォームの市場規模は7兆円(18年)→7.7兆円(23年)となっており、どちらも僅かに増加傾向にあるが、目標達成に向けては更なる既存住宅流通市場の活性化が不可欠となっている。
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