海運業・醸造業で財を築いた中埜半六家の旧邸宅
限界耐力計算で安全性を確認、改修 NPOが管理、名所として蘇る
愛知県知多半島の中央部。半田市中村町の半田運河沿いに明治22(1889)年建築とされる海運業・醸造業で財を築き地元に貢献した中埜半六家の旧邸宅がある。管理運営を手掛けるのは「特定非営利活動法人半六コラボ」だ。敷地900坪、建物150坪。木造2階建て家屋と庭園と広場に4つの蔵がある。1階の母屋はフレンチレストラン「HANROK」と菓子店『ばぁむくぅへん研究所』の店舗。2階は4部屋。展示会、落語会、女子会、写真撮影などに利用されている。これらの賃貸収入が伝統的建造物の維持に使われている。
この邸宅は取り壊されようとしていた。しかし市民運動から存続に繋がることとなった。「半六コラボ」副理事長の阿部麻子さんは次のように話す。「戦後、後継の方が東京へ行かれ邸宅は荒れ放題になっていました。それで持ち主に許可を得て中学時代の同級生仲間たちと、手弁当で草刈りし掃除して、少しずつ軒先などを直したりしました。2000年にお茶会のイベントを始めました。私は歯科医で4人の子供がいてお茶会のチケットを売るくらいしかできなかった。2009年に土地を市が取得、取り壊して公園にすることになりました。建造物を残すとなると多大な税金を使うこととなる。地域には他にもいくつも豪商のお屋敷があり、税金を投入する前例を作りたくなかったのでしょう。周辺の建物は、どんどん壊されていきました。私も友達も、このままなにもしないで取り壊されたら後悔するだろうと、やれるところまでやろうと保存の運動を始めました」。
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