中央グリーン開発、分譲地に住民共有の電動シェアサイクルを設置
防災や移動農園でコミュニティを醸成
ポラスグループの中央グリーン開発は、39棟からなる戸建分譲地「ビー・グレイス船橋塚田 未来輪区」において、住民共有の電動シェアサイクルを設置した。高台にあるという立地条件を考慮した提案だ。
「ビー・グレイス船橋塚田 未来輪区」は、千葉県船橋市の高台に位置する。最寄駅である東武アーバンパークラインの塚田駅まで徒歩8分という好立地ではあるが、駅から坂道を上った高台にある。高台にあるため、遠くに東京スカイツリーなども望むことができる眺望が魅力になっているが、坂道を上るという点が課題でもあった。そこで、中央グリーン開発が提案したのが、住民共有の電動シェアサイクル。4台の電動シェアサイクルを街区内に設けたコミュニティスペースに設置、住民が自由に使用できるようにした。
「ビー・グレイス船橋塚田 未来輪区」では、住民による管理組合を組織することになっているが、電動シェアサイクルは全て管理組合が所有する。利用料は2時間100円で、管理組合の収入となる。
電動シェアサイクルが設置された場所と、もう1カ所コミュニティスペースを設けているが、いずれも住民で共同所有する。
全39棟のうち30棟の販売が完了しているが(2023年12月初旬時点)、同社千葉支店船橋事業所営業課の上津原祐樹課長によると、「坂の存在を気にする方々もいますが、シェアサイクルの話をすると安心される方も多いです」という。高台という立地条件のプラス部分を生かし、マイナス評価になり兼ねない要素を電動シェアサイクルで解消した提案が奏功しているようだ。
2カ所のコミュニティスペースには、それぞれ景観・防災ベンチ「KONOBA」、井戸、移動農園を設置。「KONOBA」はベンチの座面の下が収納庫になっており、防災に役立つグッズなどを収納できる。井戸は、今後防災に関する住民イベントを開催し、コミュニティを醸成しながら防災意識の向上を促していくという。また、移動農園も住民の交流に役立てていく。
中央グリーン開発では、分譲地のコミュニティ活動を支援する「マチトモ!」などの取り組みも行っており、「最近では同じ分譲地だけでなく、別の場所の分譲地同士の交流も生まれてきている」(CSV推進室コミュニティ企画係 中村高志係長)という。
コンセプトの異なるデザインテイストを融合
「ビー・グレイス船橋塚田 未来輪区」のもうひとつの特徴が、シンプルモダンの「MATERIAL BLOCK」、ナチュラルモダンの「NATURAL BLOCK」、和モダンの「WA BLOCK」という3つの異なる外観デザインの住宅で構成している点。その上で「3つのデザイン全てで木調の外壁をアクセントで使用するなど、それぞれの住宅の個性を生かしつつ、街区全体での調和がとれるように配慮した」(同社設計部企画設計課 剣持翔太課長)という。また、外観デザインに変化をもたせることで、幅広いニーズへの対応も可能にしている。
販売価格は4000万円台後半からで、5000万円台前半が中心。近隣マンションからの住み替えも多い。子供の成長や在宅ワークの増加で手狭になり、マンションが高く売却できるため、住み替える人が多いという。
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