考えながら創る工務店 感性が繋がる人たちが集う場を創出

人々の個性に寄り添いライフスタイルを提案

JR上野駅入谷口から徒歩5分にある丸野信次郎さん経営の「ゆくい堂」は、本屋さんやパン店も営むユニークな工務店。道路に向い合わせで2つあったメッキ工場をリノベーションし生まれたもので、今では、人の集まる所として蘇った。

事務所のある建物は1階が観葉植物店、工房、2階が事務所、3階は貸店舗で指輪のクラフト制作工房、古着屋、オリジナルブランド服店、美術アーティストの店などが入っている。4階は㈱キッチハイクという国や自治体も連携した「地方創生」の活動をサポートする会社。親子での地方への保育園留学、地方食のPRやオンラインストアなどさまざまな事業を手掛けている。

向かいの建物は1階が本屋とパン屋。2階は貸しギャラリーが入っていて絵の個展が開かれている。3階は建物の大家さんの住まいだ。2つの建物の案内をしてもらうと、緩やかに感性が繋がる人たちが、うまくコラボレーションして、肌触りのある手仕事と創造の集まりの場にもなっている。

本屋は、コーヒーや軽食が楽しめるように、中にいくつかのテーブルや椅子がある。隣にある焼きたてパンが食べられる。本屋さんは、定期的に本が入れ替えられて、食や暮らし、散歩、生き方など、テーマごとに本がセレクトされ並ぶ。同人誌のコーナーもある。

1階の工房。家具や建築に必要な道具などが制作される。木工のワークショップ、コンサート、クラフト作家の展示販売会などにも使われている

本屋開店にあたっては文京区千駄木『往来堂』店長の笈入(おいり)建志さんにアドバイスを依頼。本の仕入れも協力してもらっている。本棚のテーマとセレクトは、ライターの石川歩さんに来てもらい棚づくりをしてもらっている。本屋は、本好きの方の申し込みによる読書会も開催されている。2階では陶芸教室が行われている。


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