[2023年の重大ニュース]生成AIが住宅業界にも普及
24時間自然な受け答えで顧客対応品質を向上
業務改善、人材育成にも活用
2023年は、人間に近い自然な文章生成などが可能な生成AIの登場が話題をさらった。住宅分野においても生成AIを活用したサービスが登場し始めており、ビジネスも様変わりしていくことが予想される。
2022年11月、米国OpenAI社により自動応答型の生成AI「ChatGPT」が無料公開され、世界中から注目を集めている。公開から6日目にユーザー数は100万人を突破、2023年1月には1億人を突破し驚異的なスピードで普及する。やり取りする文脈を踏まえた人間に近いより自然な文章を生成し受け答えが可能で、ビジネスの分野においても生成AIを活用することで革新的なサービス創出への期待が高まっているのだ。テキストだけでなく、画像、音声、動画、プログラムコードなど、様々なメディア、コンテンツの生成にも利用されている。これにより、多岐にわたる応用が可能になり、広範な分野での利用が期待されている。
2023年は、日本の住宅、建築、不動産などの分野でも、ChatGPTをはじめ様々な生成AIを活用したサービスが登場した1年となった。目立つのはカスタマーサービスに生成AIを搭載して、顧客対応の精度、品質の向上を図ろうとする動きだ。
オープンハウスグループは2023年7月、生成AIを同社の事業に活用するための実証実験を開始した。米国Microsoftのクラウドサービス「Azure」の複数種類の生成AIが利用可能な「Azure OpenAI Service」を使用し、同社の業務課題に対する改善策を検証する。具体的には、顧客から住まいに関する要望(住まいへのこだわり、間取り、広さ、予算など)を音声またはテキストで受け取り、推奨物件を自動生成する物件提案サービスのほか、購入検討段階での設計図や物件パース、購入契約段階での重要事項説明書や契約書などを自動作成するアシストサービス、また、入居後の顧客からのアプリ、WEBブラウザページ、電話などを通じた問い合わせに同社の子会社おうちリンクが対応し、自動回答を行うオンラインコンシェルジュサービスなどにおいて生成AIの活用を検討する。
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