[2023年の重大ニュース]住宅省エネ2023キャンペーンが実施

高気密化・高断熱化への取り組みが加速

手厚い支援策、制度・基準の見直しが大きく後押し

住宅の省エネ化が急加速している。等級への取り組みが広がる。こうした動きを後押ししているのが国の数々の支援策であり、制度や基準の見直しだ。省エネ住宅をめぐる環境が大きく変わりつつある。

「住宅省エネ2023キャンペーン」の事業者登録受付が2023年1月から、補助金の交付申請受付が3月から始まった。

このキャンペーンは、国土交通省、経済産業省、環境省の3省連携による「住宅の省エネリフォーム支援」と、国土交通省が行う「ZEH住宅の取得支援」の3つの事業の総称で、共通のホームページを設けワンストップで対応するものだ。具体的な事業は、「こどもエコすまい支援事業」、「先進的窓リノベ事業」、「給湯省エネ事業」の3つだ。

こどもエコすまい支援事業」は、新築注文住宅・新築分譲住宅に戸当たり100万円を、リフォームは内容に応じて5万~60万円を補助する。当初、令和4年度補正予算1500億円で実施されたが、補助金申請が好調に推移、7月には予算執行は8割に達していたことから、国土交通省は7月28日に209億3500万円の増額を発表、予算総額を1709億3500万円としたが、9月28日に予算上限に達し受付を終了した。

経済産業省と環境省による「先進的窓リノベ事業」は、総予算額1000億円で、戸建住宅・集合住宅の窓の断熱改修に対して戸当たり5万~200万円を補助するもの。先進的な断熱性能を持つ窓への交換を、重点的に支援する。11月28日時点の予算額に対する補助金申請額の割合は、戸建住宅が82%、集合住宅が93%に達している。

「給湯省エネ事業」は、戸建・共同住宅の新築注文住宅、新築分譲住宅、リフォームで高効率給湯器(エネファーム、ハイブリッド給湯器、エコキュート)を設置する場合、機器により1台当たり5万円もしくは15万円を補助する事業で、予算額は300億円。11月28日時点の予算額に対する補助金申請額の割合は、26%だ。

この3つの支援事業は併用可能で、対象製品が重複する場合でもその性能などによって使い分けることが可能であった。また、ワンストップで利用できることも大きなポイントで、ホームページにおいてワンストップで申請が可能であった。

省エネ基準適合義務を前に
関連制度の見直しが先行


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