パナソニック ハウジングソリューションズ、太陽光、V2H蓄電などZEHソリューションを強化
自家消費、快適、レジリエンスを訴求
パナソニック ハウジングソリューションズは、このほど開催した「HOUSING SOLUTIONS FAIR」において、太陽光モジュールやV2Hシステムなど、ZEHに関する提案を行った。昨今、ニーズの高まる住宅のZEH化を強化する。
フェアは、同社の事業スローガンである「ひとにも環境にもいいくらし」の実現に向け、住宅設備や建材などをトータル提案する場として開催した。会場では、展示を「ZEH」、「パブリック」、「Life Style Fit」の3つのソリューションに分けて紹介した。
なかでも注目度が高かった展示が「ZEH」だ。昨年6月に建築物省エネ法が改正され、2025年以降に新築されるすべての住宅・非住宅に省エネ基準の適合が義務化となった。そして、2030年までにはこの基準がZEHレベルまで引き上げられる予定になっている。こうした流れを受け、同社でも住宅のZEH化を支援すべく、太陽光モジュールやV2H蓄電システムなど様々な展示を行った。
太陽光モジュールでは、1月に発売した住宅用単結晶タイプの「Modulus(モデュラス)」を展示した。モジュールを構成するセルサイズ角に、近年世界で採用件数が増加しているM10規格(182㎜角)を国内で初採用するなど、高出力化を図ったことが大きな特徴だ。モジュールのサイズには、標準タイプの「MS240α」(幅1542㎜×奥行780㎜×高さ35㎜)とハーフタイプの「MS120α」(幅810㎜×奥行780㎜×高さ35㎜)を用意した。2タイプを組み合わせて設置することで、寄棟屋根や切妻屋根などでもスペースを余すことなくモジュールを設置することができ、発電量の増加が見込める。例えば、同社の従来品では搭載容量が3.9kWだったのに対し、MS240αとMS120αの組み合わせでは搭載容量を4.8kWまでアップさせることが可能だ(寸法8480×7570㎜・スレート屋根・勾配4.5寸・ケラバ控え300㎜の場合)。公称最大出力は、標準タイプで240W、ハーフタイプで120Wとなっている。
V2H蓄電システムも提案
エネルギー変換効率の高さを訴求
「ZEH」エリアの展示ではV2H蓄電システム「eneplat(エネプラット)」の提案も行った。パワーステーション、蓄電池、蓄電池用コンバータ、V2Hスタンドで構成する。カーボンニュートラルの実現に向けて政府が掲げる「グリーン成長戦略」の中でも、再エネ利用や蓄電池の設置、EV普及が求められている。
「eneplat」は、エネルギー変換効率の高さが特徴だ。太陽光モジュールで発電した電気は直流(DC)であり、従来はこれを蓄電池に溜める際にパワーステーションを介して一旦交流(AC)に変換する必要があった。また、この電気でEVを充電するためには再びDCへ変換する必要がある。しかし、こうした変換の際にはどうしても「変換ロス」が生じてしまう。「eneplat」では、太陽光電力をDCの状態でEVに直接充電できるため、充電効率が非常に高い。
また、蓄電池とEVを同時に充放電することも可能で、これは住宅用V2H蓄電システムとしては初のこと。
同社は今後も「太陽光発電部材を中心に先進的なZEHソリューションを提案し、自家消費向上、快適性、レジリエンス性を訴求していく」考えだ。
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