断熱化の知られざる効果が次々と明らかに 今“得られつつある“最新の知見”

住宅の断熱化と居住者の健康への影響に関する全国調査 第7回報告会

 

暖かな住まいと健康に関するエビデンスが着実に積み上がっている。住宅の断熱化は光熱費の削減など省エネだけではなく、健康面でも大きなメリットにつながる。建築界と医学界が連携した長期にわたる調査から次々と新たな知見が得られている。

(一社)日本サステナブル建築協会が「住宅の断熱化と居住者の健康への影響に関する全国調査」の第7回報告会を開催した。この調査は、国土交通省の「スマートウェルネス住宅等推進調査事業」として実施しているもので2014年度からスタート、2019年度以降はそれまでの「改修前後調査」を踏まえ、「長期コホート調査」と「改修5年後調査」という2つの長期的な追跡調査を続けている。

これらの調査により、断熱化による暖かな住まいと居住者の健康の関連性について、さまざまなエビデンスが積み重ねられつつある。今回の報告会でも、まだ論文にはまとめられていないものの、”得られつつある知見”が報告された。

ハイリスク者ほど寒さを感じない
室温の把握が重要に

WHOでは「冬季室温18℃以上」を勧告しているが、それ以下の劣悪な環境にあっても、居住者が「寒い」と認識しなければ、そもそも改善に対するアクションは起こさないだろう。実際、そんな人が多いという。


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