管理不全の空き家対策を強化
法改正を含め空き家の取り組みが第2ステージへ
国土交通省は空き家対策の強化を進める。特定空家予備軍とも呼べる管理が不十分な空き家の対策など、空家特措法の改正も行う予定だ。
管理が不十分で「特定空家」となる恐れの高い空き家を固定資産税減額対象からはずす−管理に対する施策の強化などを含む空き家対策の方向性が示された。社会資本整備審議会 住宅宅地分科会の「空き家対策小委員会」において最終の「とりまとめ(案)」が示されたもの。国土交通省では「空き家対策の第2ステージ。発生の抑制、活用、管理、除却等の促進と、総合的に取り組んでいく」(塩見住宅局長)と、法改正も含めとりまとめの内容を実行に移していく。
居住目的のなく管理不全となる恐れが高いと考えられる空き家(その他空き家)は約349万戸(2018年)と20年間で1.9倍に増加した。さらに2030年には470万戸まで増加すると見込まれており、空き家対策の充実・強化が不可欠となっている。
空き家対策小委員会の「とりまとめ(案)」では、基本的な方向性として、①活用困難な空き家の除却等の取り組みを加速化・円滑化、②所有者や活用希望者の判断を迅速化する取り組み、③特定空家等の状態になる前の段階から、空き家の発生抑制、適切な管理や活用を促進−という3点で、これらに対して、法制度、予算、税、ガイドラインなどさまざまな政策ツールを活用しつつ、官民が連携して総合的に取り組みを進める。
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