近藤建設 CLTでダンススタジオ建設
壁や柱がない広い空間を実現
近藤建設(宇佐見佳之社長、埼玉県ふじみ野市)は、ふじみ野市清見でダンスレッスンスタジオを設計建築した。「壁や柱がない広い空間を確保したい」という施主に要望を受けてCLTを用いて実現した。
近藤建設は、マンション、医療・福祉施設、公共施設、商業施設、工場・倉庫などの企画・設計・施工を手掛ける「ビルディング部門」と、住宅建築一式工事の設計・施工・管理を手掛ける「ハウジング事業部」を持ち、埼玉県内を中心に事業を展開する。公共建築物等木材利用促進法が施行された2010年以降、非住宅木造にも取り組み、あらゆる構造に対応できる体制の整備を進めてきた。2020年には、岡山市に本社を置く住宅メーカーのライフデザイン・カバヤ(窪田健太郎社長)が運営するFCネットワーク本部「日本CLT技術研究所」に加盟。CLT建築の提案も強化する。
近藤建設の宇佐見社長は「脱炭素化の追い風もあり、非住宅を木造で建てたいというニーズは高まってきている。ただし、用途によってはRC造に適したものもあるため、何でも木造ということではなく用途に適した提案を行っている。埼玉県でCLT建築と言えば、近藤建設というところまで認知度を高めていきたい」と話す。
今回、CLTで建築したふじみ野市のダンスレッスンスタジオは、ダンサーや振付師として活躍するCaori氏がオープンした。2019年にダンスレッスンスタジオ「DANCE STUDIO Viola」の1店舗目を埼玉県坂戸市にオープン。当初10人ほどだった生徒数は現在170人超にまで増加し、坂戸のスタジオが手狭になっていたことから、新しいスタジオの開設を検討していた時に、ふじみ野市清見で近藤建設が売り出していた土地を気に入り、新スタジオの建設を決断した。近隣にイオンモールなどが新設され、人口増加が期待されている土地だ。坂戸のダンススタジオは、集合住宅のワンフロアの壁を取り除く改修を行い運営しているが、既存の柱の出っ張りなどを取り除くことはできず、大勢の生徒が練習をすると、先生の目が届きにくいといった課題があった。ふじみ野市でのスタジオの新設にあたりCaori氏の第一の要望は「生徒が伸び伸びと練習できるように、壁や柱がない広い空間を確保したい」ということだった。
そこで近藤建設は、広い空間を実現できる点や、遮音性の向上・納期、工期の短縮・環境にやさしいという点からCLTを用いることを提案。賛同を受けて、CLTで建築することになった。延べ床面積101.78㎡、30.73坪の縦長の平屋の建物で、CLT耐力壁を効果的には配置することで、壁や柱などで遮るものがない約12.6m×約6mの開放的な空間を実現。長手方向の壁には、ダンス用の大型鏡を連続して設置した。Caori氏は「ダンススタジオがあることで、地域の方と長く付き合っていくことができる。ふじみ野市をダンスで盛り上げていきたい」と意気込みを語った。
リンク先は各社のサイトです。内容・URLは掲載時のものであり、変更されている場合があります。
内容・URLは掲載時のものであり、変更されている場合があります。
-
マーベックス・アキレス “断熱等級6”の時代の真の差別化ポイントを解説
2024.11.21
-
YKK AP・パラマウント硝子工業・日本住環境・アキレス 断熱気密の施工をプロが解説
2024.11.21
-
JCA・デコス エバーフィールド・久原氏が石川の木造応急仮設住宅について講演
2024.11.12