[2022年の重大ニュース]東京都が太陽光発電義務化
“設置義務”が大きな議論を巻き起こした
東京都が「太陽光発電の設置義務」を打ち出し、大きな注目を集めた。脱炭素化の加速、エネルギー危機などの社会環境の変化のなか、再生可能エネルギーへの注目が高まる。
2022年、東京都が「太陽光発電設置義務」を打ち出し、社会的に大きな議論が巻き起こった。
脱炭素社会が目指されるなか、東京都は「2030年カーボンハーフの実現」を掲げ、さまざまな取組みを進めている。その中で打ち出したのが「都民の健康と安全を確保する環境に関する条例(環境確保条例)」の改正による、新築住宅への太陽光発電の設置義務などを含む「建築物環境報告書制度(仮称)」の創設である。同制度は、年間都内供給延床面積が合計2万㎡以上の住宅供給事業者を対象(特定供給事業者)とし、2000㎡未満の中小規模新築建物(住宅等)に対し、太陽光発電等再エネ設備とZEV充電設備の整備義務を課すとともに、断熱・省エネ性能設備の整備義務を課すというもの。
このうち大きな注目を集めたのが再エネ設備の整備義務、つまり住宅への太陽光発電の設置義務である。示された設置基準は、「再エネ設置基準(kW)」=「設置可能棟数(棟)」×「算定基準率(%)」×「棟当たり基準量(kW/棟)」というもので、算出された一定量の再エネ基準の達成を事業者に求める。
この再エネ設備整備のほか特定供給事業者には、断熱・省エネ性能については住宅トップランナー制度を元に設定した水準の義務、一定規模の建物に対するZEV充電設備の整備、住まい手への環境性能の説明の義務が課せられる。
12月の第4回都議会定例会に条例改正案が提出される予定で、議決されれば2年程度の準備・周知期間を設け、令和7年4月に施行される予定だ。
パブコメでは賛否が割れる
若年層ほど強い賛成の意向
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