2022.9.20

ポラスグループ 中央グリーン開発、南流山で4棟の高額価格帯、戸建分譲住宅を販売

各棟にウチとソトつなぐ「中間領域」を創出

ポラスグループ 中央グリーン開発は千葉県南流山で全4邸の戸建分譲住宅「Be GRACE」の販売を開始した。各棟にソトとウチが緩やかにつながる「中間領域」を設け、高付加価値化を図った。

「Be GRACE」が建つのは、つくばエクスプレス・JR武蔵野線から徒歩8分、流山市が推進し、土地区画整理事業が進む「木地区」と呼ばれるエリアだ。学区となる小・中学校が地区に隣接するなどの便利さに加えて、市のグリーン戦略により緑が美しい歩道が整備されている。商業施設の新設も進むほか、地区内には5つの公園が整備され、暮らしやすい街へと発展。人気のエリアとなっている。

中間領域として設けた中庭。植栽を足元からライトアップすることで住まいの壁面に葉や枝の揺らぎを投影し、表情豊かな景観を生み出す

ただし、区画整理地内であり、「建築物の敷地面積は135㎡以上」という規制があるため、企画・設計段階で、比較的大型の分譲住宅となり、高額価格帯になることが予想された。

東京近郊の人気エリアの分譲住宅は、完成前に販売を開始することが一般的だが、今回の「Be GRACE」については、「コンセプトを明確に打ち出し、完成した建物を見て納得して購入していただきたかった」(同社)という想いから、建物の完成後に販売を開始した。

中間領域として設けた通り土間。住まいのウチとソトがつながり、心地良い空間を創出する

打ち出したコンセプトは、「ウチ・ソト・トナリのゆるやかな関係。」。「コロナ禍後、おうち時間が増えて、家の中の充実を図る住宅商品が増えているが、外に出る機会が減り、人とのつながりが少なくなり、閉塞的な世の中になってきていることも感じていた。そこで『Be GRACE』では、家の中の充実を図るとともに、中間領域を設けることで、外にも住まい手の意識が向くように工夫した」(同社)。

4棟それぞれには、外部空間であるテラス、バルコニー、庭、土間を、住宅の内側へ内包する「ウチとソトをつなぐテラス」、「ランドリーまたはくつろぎのスペースとして活用できるワイドバルコニー」、「植栽で演出した中庭」、「通り土間」という異なる中間領域を設けた。

そのほか、各棟の間にフェンスを用いず、ピンコロ石による境界線とした。芝の庭が連続する解放感が“お隣”とのゆるやかなつながりを創出する。また、緑を配した玄関アプローチに、ポールベンチを設置。通りかかるエリアの人々と、気軽なコミュニケーションが楽しめるように工夫した。

「Be GRACE」の外観

「Be GRACE」各棟の敷地面積は162㎡以上、建物面積は100㎡以上で、販売価格は6980万円~7480万円となり、当初の想定通り高額物件となったが、7月30日の販売開始以降、2カ月間で問い合わせは約300件あり、約40組が現地見学した。問い合わせの内訳は約5割が千葉、3割が東京、1割が埼玉の在住者であった。「都内在住の、いわゆるパワーカップルと呼ばれる夫婦2人世帯の方などに気に入っていただき、すでに4棟中3棟が成約済となっている」(同社)。