マンション管理計画認定制度で初認定
公的支援で売却・購入、居住者にもメリット
新たな制度である「マンション管理計画認定制度」の初認定が行われた。マンションの価値向上にもつながるとされる制度で、その広がりに期待が寄せられている。
今年4月からスタートした「マンション管理計画認定制度」における全国初の認定が行われた。認定マンションは「高島平ハイツ」、東京都板橋区が認定を行った。
2020年6月に「マンション管理の適正化の推進に関する法律」(マンション管理適正化法)が改正・交付された。ここで新たに創設されたのが「マンション管理計画認定制度」である。
都道府県など地方公共団体がマンション管理計画を認定することで、”お墨付き”が得られるほか、公的支援も活用できる。
「マンション管理計画認定制度」は、地方公共団体が「マンション管理適正化推進計画」を策定、同計画を策定した地方公共団体が一定の基準を満たすマンションの管理計画を認定することができるというもの。
この「管理計画認定」を取得したマンションについて、(独)住宅金融支援機構の「フラット35」(2022年4月から)と「マンション共用部分リフォーム融資」(2022年10月から)の金利を引き下げる。フラット35は当初5年間、年0.25%、共用部分リフォーム融資は全期間、年0.2%引き下げられる。また、認定を取得したマンションの管理組合は「マンションすまい・債」の利率を上乗せする。
こうしたインセンティブにより、マンションの売却・購入予定者だけでなく、区分所有者や居住者にとってもメリットが生じ、市場価値の向上にもつながることが期待されている。
国土交通省の2022年1月の調査によると、マンションストック数の多い自治体を中心に推進計画策定の取り組みが進んでいる。政令指定都市及び東京23区はすべての市区において作成意向があり、中核市・特例市では8割弱の市に置いて作成意向がある。各自治体の推進計画の策定予定を踏まえて試算すると、認定制度の対象となるマンション戸数が全国のストック戸数に占める割合は、2022年度末の約2割から2023年度末には7割、2024年度末には8割を超える見込みだ。
国土交通省の推計によると、築40年超の高経年マンションは令和21年末には385万戸に達するという。適宜の建て替えなどの更新の一方で、住宅の長寿命化を図るうえでも維持管理の適正化をさらに進めていく必要がある。国土交通省では「6~7月に管理組合の総会が多く開かれることもあり、今後、申請が増えてくるのではないか」と認定の広がりに期待を寄せる。
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