建築家の規格型住宅
ライフデザイン・カバヤは、建築家の伊礼智氏とコラボレーションした規格型のCLT住宅を開発し販売を始めた。工務店などの加盟企業を募り普及を目指す。
同社は、CLTのさらなる普及に向け、一般消費者の認知度向上につなげていきたいという想いから、多くのファンを持つ伊礼氏にCLTを使用した一般住宅の設計を依頼。これに応えて、伊礼氏は、「CLTを使用しても、小さくかわいらしい佇まいのCLT住宅」を設計した。スケルトン&インフィルの考え方をベースに、伊礼建築の思想を盛り込んだ規格型のベーシックプランを用意。CLT耐力壁の位置は動かさないといったルールの中で、空間をアレンジできるように自由度を持たせている。
伊礼氏によると、歴史的に見ても、建築家による規格型住宅の事例は多くあるという。「昔から建築家は、自動車と同じように、量産できる家づくりに憧れを持ち、経済人や企業などと組んで、それを実現しようとしてきた」(伊礼氏)。例えば、東京大学名誉教授の難波和彦氏は「箱の家」シリーズという規格型住宅を設計、これまでに百棟超の建築実績がある。海外では、ル・コルビュジエが、規格化した鉄筋コンクリート製の「シトロアン住宅」を計画。フランク・ロイド・ライトは、草原に建つ「プレーリーハウス」という規格型住宅を、コストを抑え、一般の人向けに設計、提案している。
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