脱炭素時代に「お湯づくり」はどう変わるのか
ベターリビングが「ガスとお湯の50年 時代とともに暮らしを豊かに」を発刊した。260頁に及ぶ大作だ。
制作に携わっていた方から企画段階から折々に話を聞いていたが、果たして手元に届いた書籍は良い意味で想像を裏切る力作であった。
冒頭では「ガスとお湯を語る」を大テーマに、先の企画委員や、伊藤明子・消費者庁長官、鎌田元康・東京大学名誉教授などによる、さまざまな切り口の対談や座談会を収録する。
また、本文では、江戸時代や明治・対象といった「前史」から始まり、1970年以降は10年ごとにガス機器・関連機器の進化の歴史をひも解く。技術史としてだけでも興味深いが、さらに日本の文化史、生活史としての側面も強く持つ構成となっている。
熱いお湯に浸かるという世界に類を見ない独特の文化がどのように培われてきたのか、また、そのお湯をつくる技術がどのように進化してきたのかが豊富な写真や図で解説される。よくもこれだけの資料を集めたものである。
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