省エネ対策を活性化の起爆剤に
「おそらく等級6は、適合しなければいけない当たり前のレベルになる」(YKK AP・中谷執行役員)、HEAT20がG2を提示した時、どれだけの人がそこまで想像しただろう。2020年の省エネ基準への適合義務化が見送られた時、これだけ早いタイミングで義務化されると誰が考えたろう。そんな時代を迎えている。
住宅の省エネ化が急速に進もうとしている。国が「カーボンニュートラル」を打ち出し、CO2排出量を2030年46%削減という目標を掲げたインパクトは大きかった。ただ、すでに東日本大震災によって環境に対する意識や、エネルギーに対する意識が変わってきたことも背景にあろう。コロナ禍での在宅時間の増加による住まい手の価値観の変容が指摘されるが、今後は、電気代の高騰など生活費のコストアップが住まい手の意識に大きな影響を与えそうだ。大きな時代の流れが脱炭素を促し、住宅の省エネ化につながっている。
こうしたなかで住宅業界の動きが活発だ。大手ハウスメーカーにとってZEH水準は標準となり、エンドユーザーに向けて断熱性能どころか気密性能を強く打ち出すメーカーも現れている。先進的な住宅事業者では、LCCM住宅やG3へのチャレンジも始まっている。
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