再エネの拡大が鍵 戸建で太陽光発電6割の目標

30年CO2削減目標46%を表明

2030年度までにCO2を13年度比46%削減する──。この目標に向けて国を挙げて脱炭素の取り組みが加速した。その鍵となるのが再生エネルギーの拡大で、住宅への太陽光発電の設置率6割の目標が掲げられた。

温対計画、エネ基本計画が閣議決定
再エネのさらなる拡大へ

2020年、菅前総理は、2050年のカーボンニュートラルを宣言。さらに2021年、「2030年度の温室効果ガスの排出量を2013年度と比べて46%削減する」(NDC46%)という目標を表明し、官民を挙げて温室効果ガス排出量削減を目指す動きが加速した。

2021年10月、「地球温暖化対策計画」が閣議決定され、NDC46%の具体化に向けた、温室効果ガス別の目標や部門別の目標が設定された。家庭部門については、再生可能エネルギーの最大限の導入などにより、2013年度の排出実績である2.08億トンから、2030年度に0.7億トンへと削減する高い目標を設定。削減率は従来目標の39%から66%へと大幅に引き上げた。

また、同月、新しいエネルギー基本計画も閣議決定し、再生可能エネルギーのさらなる拡大を目指す方針が示され、電源構成のうち、再生可能エネルギーが占める割合を2019年の18%から、2030年には36〜38%に増やす目標が掲げられた。

この内訳については、太陽光発電が14〜16%、風力発電が5%、地熱発電が1%、水力発電が11%、バイオマス発電が5%と、太陽光発電の比率が最も大きく設定された。

導入量は、現時点で具体化されつつある政策を最大限・確実に実施することで(政策対応強化ケース)、新規導入量を2030年度までに年間6GW規模まで拡大させ、これまでの導入量と併せて累計で100GWを目指す。

太陽光発電導入で住宅の屋根に注目
初期コスト、条件不利地域の課題も


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