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2021.11.24

積水化学工業、PV自家消費率7割の戸建を発売

新型の蓄電池、エコキュートを搭載

積水化学工業は太陽光発電の自家消費率7割を実現する戸建住宅を発売する。自家消費優先モードを備えた新型の蓄電池や、太陽光発電の余剰電力を積極的に湯沸かしに活用するエコキュートを搭載し、太陽光発電の自家消費率アップを図る。


積水化学工業 住宅カンパニーは、セキスイハイム誕生50周年記念商品として、「新スマートパワーステーションFR GREENMODEL」を発売した。

新スマートパワーステーションFRグリーンモデル外観

2050年のカーボンニュートラルに向け、住宅事業者にはこれまで以上にCO2削減に向けた取り組みが求められている。特に家庭部門については、7月に公表された「地球温暖化対策計画」で、CO2削減量の目標を2013年比で現行計画の39%から66%に引き上げる方針が示された。

2050年のカーボンニュートラルに向け、住宅事業者にはこれまで以上にCO2削減に向けた取り組みが求められている。特に家庭部門については、7月に公表された「地球温暖化対策計画」で、CO2削減量の目標を2013年比で現行計画の39%から66%に引き上げる方針が示された。

この高い目標を達成するためには、太陽光発電の導入が必要だ。しかし、FITの売電価格は低下しており、売電という観点から太陽光発電の住宅の設置を訴求することが難しくなっている。こうした中で、注目を集めているのが、太陽光発電で発電した電力の自家消費だ。昼間に太陽光発電で発電した電力を蓄電池やEVに溜めて夜間に使う。あるいは、昼間に発電した電力でエコキュートのお湯を沸かし、夜間に沸かした湯を使うといった使い方だ。

積水化学工業 住宅カンパニーでは、こうした自家消費の仕組みを導入した戸建住宅「スマートパワーステーションFR GREENMODEL」を昨年10月に発売、約850棟を受注し好調だ。同社の「スマートパワーステーションシリーズ」の2019年~2020年の受注棟数は約3500棟であったが、FR GREENMODELを追加したことで、2020年~2021年の同シリーズの受注棟数は約4250棟と前年比120%を達成している。

FR GREENMODELを進化
自家消費を最大化する蓄電池などを導入

FR GREENMODELの受注が好調なことから、今回、FR GREENMODELをさらに進化させた「新スマートパワーステーションFR GREENMODEL」(以下、新FR GREENMODEL)を発売した。「セキスイハイム50周年の集大成となる住宅」と、住宅商品企画部長の三宅竜雄氏は自信をみせる。

蓄電池「e-PocketGREEN」と「新グリーンモデル」のエネルギー自給自足の仕組み

新FR GREENMODELでは、自家消費率をさらに高めるための取り組みを行っていることが大きな特徴だ。その一つが、ニチコンと共同開発した新型の家庭用蓄電池「e‐PocketGREEN」(12kWh)。「e‐Pocket」は、太陽光発電から蓄電池への充電方法で「売電(経済)モード」と「グリーンモード」の2つの充電モードを用意している。「売電(経済)モード」は深夜電力を充電するもので、日中に太陽光発電で発電した余剰電力は売電するというもの。「グリーンモード」は太陽光発電の余剰電力を売電ではなく、蓄電池に充電するものだ。

今回の「e‐PocketGREEN」は「グリーンモード」をより進化させた。これまでは蓄電池の充放電はあらかじめ設定した時間に行うものだったが、今回の新モデルでは各家庭の電力の使用状況に応じて、AIが充放電を決めることで、より電力を効率的に使用できるようにした。

さらに、「e‐PocketGREEN」はパワーコンディショナー1台に接続可能な太陽光発電の容量を従来の約1・4倍(最大10.08kW)に拡大し、電力変換ロスやパワーコンディショナーの設置台数を削減。また、今後の電気自動車の普及も見据え、1台のパワコンに太陽光発電、家庭用蓄電池、電気自動車の3電池が接続可能なトライブリッド仕様とし、後からVtoHシステムに拡張することも容易とした。

新FR GREENMODELでは、新型エコキュートも導入。従来型の機種では安価な深夜電力を利用して夜間に湯沸かしするが、新型では日中の太陽光発電の余剰電力を積極的に利用して湯沸かしを行うモードを搭載、太陽光発電の自家消費率を高める。さらに、HEMS「スマートハイムナビ」と連携することで、より自家消費率を向上できるようにした。HEMSが気象予報から翌日の太陽光発電量を予測、利用できると判断した場合は昼間に太陽光発電の余剰電力で湯沸かしを行う。これにより、従来は1日のエコキュートの湯沸かしに使用する電力で太陽光発電の余剰電力が占める割合は50%だったが、今回の新型エコキュートでは最大80%を実現する。

新FR GREENMODELは新型蓄電池、新型エコキュートなどを導入することで、太陽光発電の自家消費率は、従来モデルの6割から7割(73%)に向上。年間約260日分の電力を自給自足できることになる。また、CO2削減量は、年間マイナス約1060㎏で、これは杉の木約75本が年間に吸収するCO2に相当するという。

レジリエンスも強化
家まるごと仕様を標準化

近年頻発化する自然災害時の停電リスクに対応するための取り組みも行っている。具体的には、蓄電池「e‐PocketGREEN」で、停電時に家中の電源コンセントに電力供給できる「家まるごと仕様」を標準化。加えて、同時使用可能量を従来の2500Wから最大3500W(PV発電時は最大5500W)へと大幅に強化した。これにより、冷蔵庫、消費電力の多いIH調理器や電子レンジ、快適性や健康面を支える空調(快適エアリー)なども使用可能とした。

従前のFR GREENMODELの受注が好調だっただけに、積水化学工業では、2021年下期は新FR GREENMODELを重点的に提案していく方針だ。従前のFR GREENMODELの倍となる年間1600棟を販売目標に掲げ、注文住宅を中心に提案を行う。坪単価は95万円台から(延床面積 123.0㎡、モデルプランにて試算)としている。

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ハウジング・トリビューンVol.631(2021年22号)

特集:

2030年住宅への設置率6割は可能か
初期費用、条件不利地域へのソリューション

国は2030年に住宅での太陽光発電の設置率6割を目標とする考えを示した。
現状の設置率は1~2割とみられ、非常に高い目標と言える。
100万円以上を必要とする「高額な初期費用」や、十分な発電効率を得るのが難しい「条件不利地域」といった課題があるなか、住宅事業者は設置率6割に向けてどのように取り組んでいけば良いのか──。
住宅太陽光発電マーケットの最前線を追う。

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