2021.11.17

大東建託、戸建注文住宅の請負事業を展開

将来的な事業本格化も見据え、首都圏で試行

大東建託は、戸建注文住宅の請負事業に乗り出す。まずは試行的に取り組むが、将来的な事業の本格化も見据える。住宅はCLTを活用することで木質感あふれる内装や環境への貢献などを付加価値として訴求する。


賃貸アパート会社大手の大東建託は戸建注文住宅の請負事業を開始した。

まずは東京(23区は除く)、埼玉、神奈川、千葉、茨城の一部を対象として試行的に取り組み、反響を見ながら事業エリアの拡大などを検討する。「大きな柱として事業を本格化させるかは、これから1年程度の受注状況をみながら判断する」(技術建築事業部・丹下浩孝氏)としている。

大東建託は賃貸住宅オーナーなどからの戸建注文住宅の請負相談が年間500〜600件程度ある。このうち約1割の60件程度は特注で対応しているが、請負を断るケースが多く、機会損失になっているのが実情だ。こうしたことから、同社は2021年10月から注文住宅の請負相談を協力施工会社の工務店・設計事務所に紹介する「注文住宅の顧客紹介事業」の試行を開始、加盟店の募集・登録を6月から行っている。

自社で請負うのではなく、協力会社への紹介というかたちをとった大きな理由は、本業の賃貸住宅事業を行いながら、戸建注文住宅の事業性を高めていくことは難しいとの判断からだった。しかし、賃貸住宅オーナーの中には、賃貸住宅だけでなく自宅も同じ会社で建てたいという考えから、紹介された工務店ではなく大東建託に戸建注文住宅の建築請負を依頼するニーズも一定程度ある。このニーズにも対応できないか──。こうした想いから、大東建託は今回、戸建注文住宅の請負事業に着手した。

賃貸住宅オーナーからの戸建注文住宅の建築ニーズへの対応については、当面は協力会社への紹介をメインとし、自社での請負いはサブ的な位置づけで進めていく方針だ。

新事業部を中心に各支店と連携しながら推進


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