コプラス、コミュニティ賃貸がコロナ禍でも好調
郊外で駅から徒歩25分でも稼働率95%
コプラスが運営を行うコミュニティ賃貸「まちのもり本町田」がコロナ禍でも好調だ。郊外で駅から徒歩25分といった賃貸住宅としては不利な立地でも、稼働率95%を維持している。
コロナ禍で家にいる時間が長くなったことで、自らの暮らしを見直し、より充実させようとする人が増えている。多くは、設備の仕様や部屋の広さといった住環境に関するものが多いが、中には人との繋がりに改めて価値を見出す人も出てきている。
第一生命経済研究所の「新型コロナウイルスによる生活と意識の変化に関する調査(つながり編)」によると、約半数で「知人や友人と直接会って、一緒に過ごす時間」が減少している。外出自粛などで他人との交流機会が少なくなっているからこそ、人とのつながりを持ちたいと考える人が増えている。
こうしたことから、入居者同士の交流を促す「コミュニティ賃貸」の需要も、コロナ禍で高まっている。昨年3月に入居を開始した、コプラス(東京都渋谷区、青木直之 代表取締役)が運営するコミュニティ賃貸「まちのもり本町田」(町田市・73戸)は入居率95%と好調だ。まちのもり本町田は郊外で、なおかつ駅から徒歩25分の距離にある。一般的に賃貸住宅としては不利な立地でありながら、これだけの高い入居率を実現できている大きな理由は、単身者を中心に、入居者同士の交流に魅力を感じる人が多いためだ。
元々は、近隣の大学生を中心とした入居を想定していたが、コロナ禍でオンライン授業に切り替わったことで、大学生の入居があまり見込めなくなった。代わりに、テレワークで住む場所の自由度が高まった都心居住者の会社員などが、入居者同士の交流を求めて、入居するケースが多いという。
まちのもり本町田は、共用スペースを通じて入居者同士の“ゆるい繋がり”を促す「コモン付賃貸住宅」と、居住者同士でルールを作り暮らしを共同運営する「コレクティブハウス」からなり、入居者はどちらかを選んで住むことができる。
コモン付き賃貸住宅とコレクティブハウス両方の居住者が利用できる「共通共用部分」(ゲストルーム、DIY ルーム、菜園など)も用意することで、2つのコミュニティ賃貸住宅の居住者の交流を促し、一層幅広いコミュニティづくりを行っている。
最近はコプラスがイベントなどを通じてコミュニティづくりを促さなくても、自発的なコミュニティ活動が行われているという。「ペットを通じたコミュニティや女性同士のお茶会、カフェサークルなどが入居者同士で作られており、コロナ禍で外出自粛の中で、賃貸住宅の敷地内で人との交流ができると好評だ。
コプラスはまちのもり本町田を通じて、郊外で駅から遠い立地でも、テレワークを前提に入居者同士の繋がりを求めて、都心から住み替える人がいることが分かったため、将来的にコミュニティ賃貸の第二弾にも取り組みたい考えだ。
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