2020.9.28

ポラスグループ・中央住宅、“快眠住宅”の提案を強化、シリーズ化へ

首都圏で4棟相次いで投入

ポラスグループ・中央住宅は、快適な睡眠に特化した分譲住宅の提案を強化する。年内に東京都江戸川区などで4棟投入。提案内容をブラッシュアップしながら、今後、定期的に企画・販売すると意気込む。

快眠住宅「睡眠ウェルネス&COMFORT」で提案する主寝室

今や睡眠は世界的関心事項の1つ。米国のあるシンクタンクの調査によると、日々の睡眠不足が借金のように積み重なっていく、いわゆる“睡眠負債”によるGDPの損失は米国だけで全体の2.3%に相当する約45兆円に。日本ではGDP比率では米国を上回る2.9%、金額換算で約15兆円が失われているという。この睡眠負債の影響が仕事や私生活上のトラブルを引き起こすこともある。

こうした“睡眠負債”の問題を、住宅で解決しようと、昨年秋、同社マインドスクェア事業部は埼玉県草加市の分譲地内に、「睡眠」に特化した快眠住宅「睡眠ウェルネス&COMFORT」1棟を初めて投入。「同じ分譲地内の一般分譲より800万円程度高かったが、販売開始後1週間以内で即売」(同社)し、感触をつかんだ。

「睡眠ウェルネス&COMFORT」では、快眠を導くための提案を様々行っている。例えば入浴を、“睡眠へ誘うアイテム”と位置付ける。肩と腰部分に噴射で形成される水流による、リラックス効果のある浴槽を設置。また、入浴でリラックスしたまま、床に就くことができるよう、ベッドのマットレスには温度変化や適度な寝返りに対応したマットレスを取り入れている。ガーゼパジャマや遮光カーテンなど細部のアイテムにも気を配る。

また、就寝中にトイレへ行くこともあるが、睡眠を覚醒させないための工夫も。主寝室には、光が直接目に入らないようにベッドのウッドパネルの下に足元を照らす明かりを用意。廊下にも足元灯があり、トイレも人感センサーが反応し、必要最小限の明かりを照らす。廊下に床暖房を取り入れ、冬場にトイレへ行く際の足元の冷えを抑え、覚醒を防ぐ工夫もしている。

朝の目覚めをよくするために、1階のリビングでは、1年を通じて朝の光が室内に差し込みやすいプランを計画。それぞれの時間帯に合わせて快適な色調に変えられる照明も導入。温度差が少ないことも快眠を導く要素の1つ。構法には2×6を採用。高性能樹脂サッシも採用している。

同事業部が入居者にアンケートし、睡眠の質について尋ねたこところ、「寝過ごし、二度寝がなくなった」「寝起きがよくなった」と回答。同事業部の提案が狙い通りであることが裏付けられた。こうした入居者の反応を踏まえ、同事業では快眠住宅の販売強化に乗り出した。現在、売り出しているのは東京都江戸川区、埼玉県戸田市、同草加市で展開する分譲地内にある住宅各1棟。近く、埼玉県さいたま市の武蔵浦和エリアで分譲する16棟のうちの1棟を快眠住宅として投入する。

同社取締役事業部長の金児正治氏は「今後、各事業所エリアで、3、4カ月タームで睡眠ウェルネス&COMFORTを投入し、継続して提案を行っていく」と強調。さらに「半年ごとに内容をブラッシュアップし、企画・販売していく」と快眠住宅のさらなる進化を追求する考えだ。

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ハウジング・トリビューンVol.610(2020年22号)

特集:

災害広域化に備え、求められる数、速さ、居住性

近年、大規模な自然災害が相次いでいる。平成22年度から令和元年度までで半壊以上の住家被害が1000戸以上の災害は東日本大震災をはじめ13災害に上る。令和2年も熊本県などに大きな被害をもたらした「令和2年7月豪雨」が発生。死者・行方不明者80人超、家屋被害は全半壊だけで6000戸に及んだ。今年は新型コロナウイルス感染症という、これまでにない問題も発生し、これまで以上に避難生活から仮設期の暮らしへのスピーディーな移行が求められる。

応急仮設住宅は、「建設型」での対応が行われていたが、災害被害の拡大にともなってより多くの住宅が必要になったことで「みなし仮設」とよばれる「賃貸型」が導入、その活用が広がった。そして、今、注目を集めているのがトレーラーハウスやムービングハウスなどの移動式仮設住宅だ。

今後、南海トラフや首都直下などの大地震による想像を絶するほど大規模な家屋被害も予想される。それだけに仮設期の住宅供給をどうするのかを平時の今から考えなければならない。移動式仮設住宅は、プレハブや木造などの仮設住宅、民間住宅などを借り上げる「みなし住宅」に次ぐ3つ目の柱になるのか――。移動式仮設住宅の可能性を探った。

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