住宅 |  2020.7.13

ライフデザイン・カバヤ、若年層向けに 企画型住宅をウェブ販売

ハイエンド層向けにはCLT戸建住宅

ライフデザイン・カバヤは3月、若年層をターゲットにした企画型住宅のウェブ販売を開始した。8月には、ハイエンド層向けのCLT戸建住宅の販売を開始する。既存の住宅ブランドを含め、あらゆる層のニーズに対応したラインアップを充実させ、販売拡大を目指す。


岡山に本社を置くライフデザイン・カバヤ(野津基弘代表取締役社長)は、2015年に中長期経営計画を策定し、2015年の売上高148億円から、2025年に売上高300億円へと、売上高を2倍超にする目標を掲げる。既存の新築事業に軸足を置きつつも、非住宅事業、海外事業、不動産事業などの展開も強化する。

計画目標を2年前倒しするペースで実績を伸ばしており、2020年3月期の売上高は238億円まで伸長。住宅販売戸数も2016年は671棟であったが、2019年には1000棟を突破した。

同社は、2×6工法の「GRANZ(グランヅ)」、木質パネル工法の「エス・バイ・エル・カバヤ」、2×4工法の「KABAYA2×4」、軸組工法の「カバヤホーム」など、複数のブランドを持ち住宅事業を展開。注文住宅が85%、分譲住宅が15%となっている。近年は特にカバヤホームの販売が好調で販売棟数全体の7割を占める。また岡山県から、広島県、兵庫県、鳥取県などにも販売エリアを拡大し、「中国、四国エリアで戸建住宅着工棟数2年連続ナンバーワンのハウスビルダーとなっている」(同社)。

そして今回、住宅事業の販売強化の一環として2020年3月から、若年層をターゲットにした企画型住宅「KABACO(カバコ)」をウェブ専用商品として販売を開始。さらに、8月からハイエンド層向けにCLT戸建住宅「THE CLASS|CLT」と「LAMI(ラミ)」を発売する。

KABACOのモデルハウスの一つ。コストパフォーマンスが高い総二階の間取りの住まいを提供

ウェブで何度もシミュレーション
販売価格898万円(税別)から

KABACOのブランドで企画型住宅のウェブ販売を開始した背景には、若年層へのアプローチを強化したいという狙いがある。「5年後に当社の顧客になる確率が高い30歳前後の夫婦などの顧客が、いわゆるローコストビルダーなどへと流れ、チャンスを逃している。ウェブ販売により若い層へのアプローチを強化することで、そうした流れを変えていきたい」(同社)。

KABACO では、サイト上で、内装の建材やデザインを選択し、その都度確認することができる

KABACOでは、ユーザーがサイト上で間取りや内外装の仕様を選択することで、簡単に住まいのシミュレーションができる。ユーザー登録(無料)を行うと価格も表示される。同社が厳選した間取りや内外装の仕様をウェブサイト上に簡潔にまとめた。ユーザーは、CG上で確認しながら内外装の建材やデザインを選択でき、価格を確認しながら納得がいくまで何度でも選び直すことができる。住宅を購入したいという結論に至れば、シミュレーション結果をマイページに保存し、最寄りの同社住宅展示場へ行き、スタッフと確認を行い、申し込み、契約へと進む。「注文住宅で培ってきたノウハウを活かして楽しみながらシミュレーションできるように工夫している」(同社)

ウェブ販売により、設計士・インテリアコーディネーターとの打ち合わせがなくなり、また、LIXILから建材・設備を一括で仕入れるなど合理化を図ることで、販売価格は898万円(税別)からと、コストダウンを実現。一方で、300社超存在する協力工事事業者の工事単価が下がることがないように配慮した。90㎡、100㎡台の12プランを追加し、合計18プランを設定。間取りプランを随時追加し、選択肢を広げ、KABACOブランドを育てていく。

CLTパネルを用いた注文・企画型住宅をブランド化

8月からは、CLT戸建住宅を販売する。同社は2018年に大学教育機関や大手金物メーカーらと共同でオリジナル接合金物を用いた独自のCLT構法「LC‐core構法」を開発した。建築物のコア部分にCLTを効果的に配置することで、CLTの設置枚数を抑えながら開放的な空間を創出できる。また、オリジナル接合金物が柱や梁から露出せず、構造躯体をそのまま仕上げられる。同社は社内団体として「日本CLT技術研究所」を立ち上げ、CLTパネルを用いたフランチャイズ事業を展開。現在、地場ゼネコンなど10社が加盟する。

「THE CLASS | CLT」のリビング空間のイメージ。先進性にも意匠性にも優れたプロジェクト作品を創出する

もともと非住宅向けとして開発した「LC‐core構法」だが、今回、使用するオリジナル接合金物をダウンサイジングして、CLT住宅のブランドとして「THE CLASS|CLT」と「LAMI(ラミ)」を設定した。CLT戸建住宅を供給できる加盟企業を募集するとともに、全国で「LC‐core構法」の普及拡大を目指す。

「THE CLASS|CLT」は、CLTパネルを用いた注文住宅。「木で創る最高峰の住宅」という位置づけで、デザイナーと加盟企業のコラボレーションにより、一から木造の常識を塗り替えるような先進性にも意匠性にも優れたプロジェクト作品を創出する。「LAMI(ラミ)」は、CLTパネルを用いたスケルトンインフィル住宅。同社が構造検討を済まし、建築確認申請を効率化する仕組みを構築した。設計者は意匠設計に集中できる。ともにハイエンド層をターゲットにしており、初年度、50棟の販売を目指す。

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