どうする?スギ大径材問題 大きく育った木を有効に利用したい(上)
スギの売れ筋は柱取り材と中目材
長い年月をかけて育った大木には、人の心を惹きつける魅力がある(写真1)。ところが、現在、国産材の代表的な樹種であるスギの場合、太い丸太ほど売りづらく、値段も安くなるという事態が発生している。
スギのもっとも一般的な用途で、生産・流通量も多いのは、3寸5分角(10.5㎝角)あるいは4寸角(12㎝角)の芯持ち柱角である。そのサイズの柱を製材するには、末口径(細い方の小口の直径)が16~20㎝程度の丸太(「柱取り丸太」あるいは「柱適寸」などと呼ばれる)が適していて、量産型の工場では、そのくらいのサイズの丸太を大量に集荷し、自動化されたツインバンドソーを駆使して柱を連続生産している(写真2)。
実は20数年前に「スギ中目材問題」が国産材関係者の間で盛んに議論されたことがあった。戦後に植林された人工林が成長し、今後は、柱取りより太い中目材(末口径24~28㎝程度の丸太)が大量に出材されるようになる、その用途開発が急務になる──という問題意識によるものである。
ところが、その後、スギの間柱が市場性を獲得し、中目材なら芯持ち柱を取った周りから間柱を製材する木取りが当たり前に行われるようになった(写真3)。上記のような量産工場も中目材に対応し、柱と間柱を主製品として操業するケースが一般的になっている。つまり、スギ中目材問題は、すでに解決されたと言っていい。
それよりも太い丸太についてはどうか。末口径が30㎝を超えるようなもの(「尺上丸太」と呼ばれる)になると、間柱や構造用集成材用のラミナを取る板挽きが行われるほか、芯から梁桁用の平角を取り、その周りでやはり間柱やラミナを取るような木取りが行われる。
並材は太くなるほど安くなる
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