東京から龍神村に移住 ジャムづくり、カフェ経営などで生計 空き家をリフォームしてゲストハウスに

case4. 和歌山県田辺市その⑤

和歌山県田辺市龍神村。標高300~500m。森林率70%。市街地から車で1時間の山間地。

2016年、長男・金丸知弘が妻・りさ、娘・ちなと移住。住まいは龍神村が合併前に紀州材を使い6棟を建てたアーティスト向けの「アトリエ龍神の家」。空いていた1棟に入居した。

家賃は3LDKで2万5000円。1階が20畳、2階のリビングは8畳半。ほかに2部屋。お隣さんの協力も得てリノベーションし『食品工房CONSERVA』を創った。

和歌山は梅やミカン、レモン、タンカン、キウイなど果樹が多い。それらでコンフィチュールやジャムを中心に加工品を作り始めた。店ではコーヒーや軽食も提供している。

カフェの売り上げは約150万円。ほかに地域でのイベントの出店、ケータリング、料理の講師、講演などで年商は約450万円。妻・りささんは、介護ヘルパーの資格を東京で取得していたことから、デイサービス、訪問ヘルパーとして地元で働くようにもなった。

なぜ和歌山移住だったのか。彼は結婚前、トリノに本店のある「Eataly」代官山と三越本店でイタリア料理を学んだ。そのあと自転車で日本を一周。その後、イタリア・ピエモンテ州ICIF(外国人のためのイタリア料理学校Italian Culinary Institute for Foreigners)に留学、そしてミシュラン一つ星「Ristorante Guido da Costigliole」で研修を受け、帰国後、東京ステーションホテル「Enoteca NORIO」で料理人として働いたのち田辺市に移住した。

2016年、龍神村が建てたアーティスト向けの「アトリエ龍神の家」に移住。家賃は3LDKで2万5000円。借りた家の1階の加工工房を兼ねたカフェ


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