コムテックス 工程管理ツール「Kizuku」の提案強化
チャット機能をベースに導入ハードルを低く
コムテックス(富山県高岡市、後藤敏郎社長)は、現場コミュニケーション・クラウドサービス「kizuku」の提案を強化している。チャット機能をベースにしている点が大きな特徴で、手軽に現場管理の効率化を図ることができる。
政府が進める働き方改革の一環として、2019年4月1日から残業時間の上限規制が適用される。中小企業は2020年4月1日、建設業は2024年4月1日からの適用となるが、住宅業界にとっては業務の効率化による労働時間の短縮が強く求められている。こうしたなか、コムテックスの現場コミュニケーション・クラウドサービス「kizuku」が注目を集めている。
クラウド型の現場管理ツールについては、様々なものが登場してきており、採用事例も増えてきているが、「kizuku」の大きな特徴のひとつが、チャット機能をベースにしている点。通常の現場管理ツールを導入するうえで大きな障壁となるのが、協力施工業者の反応だ。元請けの企業が現場管理などの業務を効率化するためにツールの導入に踏み切っても、現場の施工業者の活用を徹底できないケースが多い。現場の施工業者にとっては、不慣れなパソコンやタブレットの操作に対する不安感があるだけでなく、業務負荷が増えるのではないかという不満もある。
しかし、ここにきて協力施工業者のなかでも、日常的にスマートフォンを利用し、LINEなどのチャット機能を活用して業務連絡を行うことが増えてきている。そこで、「kizuku」では、チャット機能で様々な業務連絡を行うことで、現場管理が行えるような仕組みを構築している。
チャットでのやり取りに合わせて工程管理表などが自動で更新
「kizuku」の現場トークという機能では、工事に関連する現場監督や協力施工業者でグループをつくり、チャット機能を使ってコミュニケーションを図ることができる。また、チャット機能では工事を開始した際の「開始」や工事が完了した際の「完了」といったスタンプが用意されており、「クロス工事開始」といった情報を簡単にグループ内のメンバーに知らせることができる。
スタンプを利用して工事の開始や完了を報告すると、あらかじめ用意された工程表などが自動で更新される。協力施工事業者にとっては、工程表をパソコンやスマートフォンで開いて、工事の状況を更新する手間が省けるというわけだ。
しかも、チャット機能のなかでアップした写真などを利用し、簡単に工事完了報告書が作成できる機能も備えている。
そのほかにも、業者別で串刺し検索することで、協力施工事業者のスケジュールの空き混み具合が一目で分かる機能など、業務の効率化を図るための様々な機能を備えている。
コムテックスでは、協力事業者も含めた勉強会などを開催しながら、利用者の拡大を図っており、現在、約1万3000社が利用しているという。
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