ちょっと寂れたコンクリートの町と音楽 海と砂浜以外の沖縄の空気感を伝える宿泊施設に

case3. 沖縄県沖縄市その②

沖縄市の商店街「中央パークアベニュー」の空き店舗をうまく活用した「トリップショットホテルズ・コザ」。沖縄市の旧名はコザ。米軍基地があり米兵が多く訪れたことで、彼ら向けのキャバレーや美容室、バーなどがあった。しかし、ベトナム戦争終結後、米兵の数が激減。そののち郊外にショッピングモールができ車社会になって商店街から人が流失。今、宿泊施設になっているのは、当時、実際に使われていたものだ。現在、5部屋がある。

できるだけ当時の雰囲気を活かし宿泊施設としたもの。食事は出さず、商店や、その周辺にある飲食店や観光地を利用してもらい、町そのものをホテルにするという斬新なコンセプトだ。

トリップショットホテルズ・コザの一室は、ロックバーを改装したもの。壁の一部がむき出しのブロックで、当時の人気バンドやミュージシャンの名前がびっしり書かれている

実際に泊まった1部屋は、ロックバーだったところ。壁の一部がむき出しのブロックで、当時の人気バンドやミュージシャン、ザ・フー、ジミ・ヘンドリックスなど、名前がびっしり書かれている。他に2部屋を拝見させていただいた。1つは元美容室。1つはバーだったところ。バーの部屋はカウンターに酒も並んでいて、そのまま仲間と楽しめるようにもなっている。部屋はいずれも商店街の2階にあり点在している。下の店舗の横の階段をあがり鍵を開けて入る。稼働率は70%。利用客は日本人と外国からが半々。海外からは台湾、韓国、上海からが多いという。評判も上々だ。


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