2018.11.27

ブロック塀の耐震診断を義務 改修需要の高まりに期待

大規模建築が対象 住宅は除外

国土交通省は、耐震改修促進法の施行令を改正し、ブロック塀について所有者に対して耐震診断を義務化する。地方自治体が指定した避難路に面し、1981年に耐震基準が強化される前に建てられたブロック塀が対象で、2019年1月から義務付ける方針。改修需要が高まることが期待される。

耐震改修促進法は、避難路に隣接する商業施設やマンションなどの大規模な建築物には耐震診断を義務付ける規定を設けているが、ブロック塀についても対象に加える。マンションや商業施設といった大規模な建築物に設置された塀が主な対象となる。耐震改修促進法では、過度な規制となることを防ぐために、一戸建住宅など小規模な建築物については、耐震診断義務化の対象から除外しており、今回の同法の施行令改正でも同様に、一戸建住宅の塀は除外する方針だ。

6月に発生した大阪府北部を震源とする地震で、ブロック塀の倒壊により2人の死者を出す被害を受けて、国土交通省は8月に、社会資本整備審議会建築分科会建築物等事故・災害対策部会を開催。対応策の検討を進め、耐震改修促進法の施行令を改正し対策を強化することを決定した。11月内に一部改正した同法施行令を公布し、2019年1月施行を目指す。

国交省が提示する「ブロック塀の点検のチェックポイント」。大規模建築の塀に限定されるが、耐震診断の義務化で改修需要が高まることが期待される


この記事は会員限定記事です。
無料会員になると続きをお読みいただけます。

アカウントをお持ちの方

ご登録いただいた文字列と異なったパスワードが連続で入力された場合、一定時間ログインやご登録の操作ができなくなります。時間をおいて再度お試しください。