コンパクトキッチンの進化 小さくても意匠性や使い勝手を実現
料理はしないがおしゃれなキッチンが欲しい!
コンパクトキッチンの姿が大きく変わりそうだ。これまでコンパクトキッチンというと、賃貸住宅向けで小さく使いづらいというイメージがあったが、都市部などでミニマムな暮らしが広がるなか、デザインや使い勝手にこだわるニーズが高まっている。あえてコンパクトキッチンを、そんな選択肢が広がってきた。
ライフスタイルの多様化に伴い、近年は様々なスタイル・デザインのキッチンが市場に投入されている。特に家族のコミュニケーションの場としてのLDK提案が増えたことにより、キッチンを暮らしの中心に据えることが多くなった。こうした動きにともない、キッチンの高機能化・高デザイン化が急速に進んできた。
一方で、近年、若年層や高齢者の夫婦2人世帯などの人口の都市部への集中が進み、積極的に賃貸住宅を選ぶ層やミニマムな暮らしを求める人も増えてきた。集合住宅や都市部の狭小な戸建住宅などで採用されてきた“小さければ良い”というコンパクトキッチンに利便性や使い勝手、こだわりの空間にマッチするデザイン性などが求められ始めている。
ミニキッチンの販売を専門に行う亀井製作所は、「売上は横ばいだが、狭小住宅だけでなくあえてコンパクトキッチンを使いたいというニーズが出てきた」と話す。市場が拡大しているというよりも、その深化が始まったと言っていいだろう。
小ささを活かして家族のコミュニケーションを育む、こだわり層に向けて高い意匠性を追求する、小さいながらも使い勝手や利便性を高める、そんな動きがキッチン業界で広がっている。
狭小住宅にも納まるサイズながら家族だんらんを演出
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