住宅ローンの審査にAIを導入する動きが広がってきている。メガバンクが相次いで取り組みを開始。ネットを通じてその場ですぐに審査が完了することで、住宅ローン審査のロス軽減が期待できる。

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15分で事前審査
ネットで本審査の申し込みも

メガバンクなどで、住宅ローンの審査にフィンテックを活用し、審査のスピードアップと精度向上、業務効率アップなどを図ろうとする動きが活発化している。

三菱UFJ銀行は10月4日、リクルートと業務提携し、住宅ローン分野でフィンテックを活用した共同研究を進めるとした。この一環として、リクルートのグループ会社であるリクルートファイナンスパートナーズの助言を受け、NECのAI技術を活用し、住宅ローンの事前審査を短時間で行う「住宅ローンQuick審査」サービスを開発、提供を開始した。

利用者は既存サービスに比べ、少ない項目(年収や職業などを)をネット上で入力するだけで、住宅ローン事前審査を利用でき、最短15分で審査結果を確認できる。また、「住宅ローンQuick審査」の内容を引き継いで本審査に進み、インターネット上で申し込みを完結することも可能だ。

さらに、みずほ銀行も今年10月から住宅ローン審査へのAI導入に向けた実証実験を開始した。みずほ銀行に蓄積された住宅ローンデータを、グループのみずほ第一フィナンシャルテクノロジーが開発したAIに学習させ、過去の実績をもとに審査を行う新たな住宅ローン審査モデルの構築を目指す。

三菱UFJ銀行の「住宅ローンQuick審査」の画面

住宅ローン審査のロスなくす

住宅ローン審査へのAI導入は住宅購入者と住宅事業者にとってメリットが大きい。例えば、三菱UFJのサービスは数分で審査の結果がわかるため、住宅購入検討時の最終段階でサービスを利用し、審査に通ればその場でローンと住宅購入を申し込める。審査に通らなくてもその場でプランの組み直しも可能だ。

また、自宅などでネットで事前審査を利用しておけば借入限度額の目安にあった住宅購入の検討を行うことができ本審査に落ちにくいというメリットもある。

メガバンクが相次いで、住宅ローンの審査業務にAIの導入を開始した背景のひとつには、住宅ローンの低金利競争の激化がある。メガバンクの一部では攻勢を強めるネットバンクに押され、地方からの撤退を検討しているところも出てきている。その中で、AIなどのフィンテック技術を導入し、審査のスピードアップを図るとともに、業務効率を上げることで住宅ローン業務の負担を軽減させようという狙いもある。それだけに、今後も住宅ローン分野へのAI導入の動きは一層進みそうだ。

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