国交省、不動産テックの拡大に向け本腰
不動産ビッグデータの活用促進へ 地価・不動産取引の非公開情報をオープンデータ化
国土交通省は生産性の向上や新サービスの創出を目指し、不動産分野へのIT、IoTの導入促進に本腰を入れて取り組む。この一環として、国が保有する不動産ビッグデータのオープンデータ化を強化するとともに、事業者がサービスに活用しやすくする。これにより、既存住宅流通市場の活発化などを図っていきたい考えだ。
様々な業界で、IT・IoTを活用することで業務の効率化や革新的なサービスを生みだす新たな潮流が生じている。一方で、不動産分野については、これまでIT・IoTの活用が遅れていると言われてきた。だが、最近は不動産分野でもIT・IoTを活用した革新的なサービスを提供する「不動産テック」と呼ばれる新たな動きが活発化している。このため、国土交通省はこういった動きをさらに加速させるための施策に本腰を入れて取り組んでいく。この一環として、同省の保有する不動産ビッグデータの公開を推進し、住宅・不動産分野の事業者などがデータを活用しやすくする。
不動産の収益性やリフォームの有無などの情報を公開
国土交通省では、これまでも不動産鑑定士の鑑定評価やアンケートなどを通じて、「地価公示情報」、「不動産取引価格情報」などの不動産データを収集し、ホームページ等で公開してきたが、公開するデータは一部に限られていた。だが、今後は「地価公示情報」、「不動産取引価格情報」などに関して、これまで非公開だったデータの公開を推進していく。
「地価公示情報」関連では、土地・建物の収益性などに関する情報の公開を強化していきたい考えだ。例えば、土地の取引価格、査定価格、純収益、還元利回りや、住宅の販売単価、建築工事費、延床面積、投下資本収益率、分譲可能床面積などの情報を新たに開示することを検討している。
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