建築物の生涯CO₂を表示 国が新制度創設
建築物省エネ法の改正案が可決
国は、住宅・非住宅を問わず全ての建築物を対象に、第三者によるライフサイクルカーボン(LCC)の削減効果(建物環境性能)を認証・表示できるようにする新制度を創設する。2026年3月末に内閣に提出されていた改正建築物省エネ法の法律案を、このほど参議院で可決した。
新制度では、国がLCC評価の指針 (統一の算定ルール)を策定。その上で、建築士や建築業者に対して、建築主へLCCの排出・削減に関して説明することを努力義務として課す。さらに、建築主が建築物のLCC評価結果および省エネ性能について、登録機関による第三者認証を受け、標章を表示できるようにする。その際、紛らわしい表示については禁止とする方向だ。
加えて、延床面積5000㎡以上の大規模建築物については、着工前の建築物LCC評価結果を国に提出することを義務付ける。
これらの施策により、太陽光発電や低炭素建材の採用、中大規模木造建築の普及などを促進する。新制度は、改正法の公布から概ね2年以内に創設される。
住宅トップランナーの上位版なども
また、今回の改正法では既存の住宅トップランナー制度の上位版となる「上位住宅トップランナー制度」を創設することも盛り込んだ。
この制度では、概ね市場の4分の1程度の住宅を供給する超大手の住宅事業者を「上位住宅トップランナー」に指定。当該事業者に住宅の断熱性能や省エネ性能に関する中長期的な計画(目標)を策定させ、それを目標年までにクリアすることを求める。 なお、取り組み状況を毎年国に報告する必要があり、目標や計画への取り組み状況が不十分な場合は、国土交通大臣が勧告などを実施する。

そのほか、これまで評価が難しかったような先導的な省エネ技術を用いた建築物を国土交通大臣が評価し、個別にZEH・ZEB水準への適合を認定する制度も立ち上げる。大臣の認定を受けた建築物は、建築物エネルギー消費性能向上計画における所管行政庁の認定を経て、容積率の特例などを受けることができる。
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